満を持して登場した『Nothing Ear (a)』イエローをレビュー ポップな新顔の実力とは?

『Nothing Ear (a)』イエローをレビュー

アダプティブANCが、音量に応じて消音レベルを自動調整

 外音をシャットアウトして、自分だけの音楽空間をつくり出せるANCも、アプリを通じて直感的に設定できる。中でも、周囲の音を検知し、消音の強さを自動調整するアダプティブANCは非常に優秀だと感じた。

 この機能を利用すると、愛犬がワンワン吠えても、PCのスピーカーから大きな音を鳴らしても、うっすら「聞こえるかな?」という程度に。再生中の音楽に問題なく没頭できた。最大45dbのノイズ低減はかなり効果的だと言えそうだ。当然、バスや電車の中でも、お気に入りの音楽やポッドキャストなどをストレスなく楽しめるだろう。

 さらに、イヤーチップのフィット感チェックや、イヤホン本体での再生/一時停止、曲送りなどといった操作カスタマイズを始め、使用感を高めるユーティリティも『Nothing X』アプリには充実している。ポップでやや尖ったデザインからは想像できないぐらい、優等生な使用感。そんなギャップも『Nothing Ear (a)』の大きな魅力と言えるかもしれない。

ChatGPTとの連携機能は残念ながらNothingのスマホのみ対応

 ちなみに唯一の心残りは、本機の目玉機能のひとつに挙げられるChatGPTとの連携を試せなかった点だ。こちらは、Nothingが展開するスマホに最新OSとChatGPTをインストールすると、『Nothing Ear (a)』から直接AIとの対話ができるというもの。しかし、筆者はiPhoneユーザーのため、残念なことに現時点では、ちょっとした質問をChatGPTに投げかけることは叶わなかった。

 とはいえ、『Nothing Ear (a)』のデザインが魅力に溢れているのは言わずもがなだし、価格にふさわしい音質や機能面にも大満足している。純粋に優れたイヤホンで、幅広い人にオススメしたいモデルだ。

 魅力を知ったからこそ、これを機にNothingの新作スマホ『Nothing Phone (2a)』を「買っちゃおうかな……?」という気持ちが湧いてきたのも事実。ChatGPT連携機能をしっかり活用したいなら、ぜひあわせてチェックしてもらいたい。

『Nothing Ear (a)』の新色はなぜイエローだったのか 担当デザイナーが語る“デザインのルーツと日本への愛”

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