「スマホケースに何でも挟む」若者の“スマホ裏”は一種のコミュニケーションツールになっていた

「スマホケースに何でも挟む」若者の“スマホ裏”

 日々エンタメ×テクノロジーについて発信するリアルサウンドテック編集部。腕利きの執筆陣による読み物も好評ですが、一方で若年層の読者も多い媒体として、参考にしているのは現役大学生たちの声。連載「Z世代のリアルレビュー」では、編集部にインターンスタッフとして勤務する現役大学生ライターの視点から、毎週さまざまなトピックをお届け。第12週はスマートフォンで撮影した写真が愛犬の寝顔で埋め尽くされている田中がお送りします。

 「髪の毛切った……?」と同じノリで「スマホケース変えた?」という会話が交わされることも珍しくないほど、スマートフォンケースをその日の気分で変える人も少なくありません。スマートフォンケースに挟んであるものから会話が発展することもあるため、こだわりを持っている人も多いでしょう。

 そこで今回はスマートフォンの背面を“スマホ裏”と称し、筆者の友人やインターン生に“スマホ裏”のこだわりなどを尋ねてみました。最近の若者の“スマホ裏”はどうなっているのでしょうか。

わたしの“スマホ裏”

 筆者の“スマホ裏”は、日常に輝きを取り入れたいという気持ちを表現するかのように、キラキラさせるためのアイテムを選びました。スマートフォンケースが輝いていると気分が上がるだけでなく、ファッションアイテムとしても映えます! 特にこだわりのポイントはキラキラの「カメラレンズカバー」で、スマートフォンケースの色に合わせ購入しました。“スマホ裏”を見せたいために、鏡越しで自撮りをすることも多いです!

 

プリや名刺……何でも挟む!Z世代の“スマホ裏”

 ここからは筆者の友人や、インターン生の“スマホ裏”を紹介していきます。スマートフォンケースは挟んだものが見えるように、クリアタイプを選んでいる人が多いという結果になりました。

プリなどの思い出を挟む

盛れたプリを挟む

 Z世代はスマートフォンケースに撮影したプリを挟むこともあります。私の友人Yちゃんは撮影したプリが「盛れた!」と喜んで、早速迷いもなくスマートフォンケースに元々挟まっていたプリと差し替え作業を行っていました(笑)。盛れたプリをさりげなく“スマホ裏”に挟むことで自己肯定感を上げているそうです。最近のプリは「デコトレカ」や「クリアシール」など自分のお気に入りの一枚をシールに印刷してくれる機能があるため、“スマホ裏”との相性も完璧です。

プリや推しの写真など盛りだくさんのスマホ裏

 Hさんは撮影したプリはその都度挟むタイプのようです。友人の顔のみのプリを挟むこともあるそうで、「大阪に住んでいる友人と頻繁に会えないから、いつでも近くに感じられるように!」ということで、お互いの顔を“スマホ裏”に挟んでいるそうです。2人でプリを撮影した際は、それぞれプリントしたいプリ画像を選択できるからこそできる素敵な楽しみ方だと思います!

“推し”を身近に感じたい!

 自分の好きな芸能人のシールやイラストを「可愛い」「癒される」といった理由でスマホ裏に挟んでいる人も多いようです。

自分でコラージュしたからこそ思い入れのあるスマホ裏に

 友人Mさんは「Sumika」のジャケット写真をコラージュし印刷したものを挟んでいます。彼女はこのコラージュ画像を“スマホ裏”に挟んでいたことで「Sumika」が好きな人から話しかけられ、一緒にライブに行く仲になったそうです! “スマホ裏”は出会いのきっかけにもなるのだと驚きました。

「推しを持ち歩きたい」という思いが詰まったスマホ裏

 
 Yさんはあえて好きなアーティストの写真ではなくイラストを挟むなど、さりげなく自分の好きなものをスマホ裏に詰め込むだけでなく、友人とお揃いで購入したストラップをスマホケースの間に括り付けていました! 最近はスマホチャームやスマホグリップなども豊富な種類があり、「挟む」だけでなく「つける」という楽しみ方はまさにスマホを盛る感覚に近いのではないでしょうか。

お気に入りのステッカーを挟む

 ハート型が印象的なクリアタイプのケースを使用しているIさんは、去年日本に初上陸したという『Brandy Melville』というアパレルショップでもらったステッカーを入れていました。また、私の友人Aさんはブランドのポストカードを切り取ったものを挟んでいるようです。

本体の赤色が映えるクリアケース

 Iさんは推しや友人が作成したステッカーを“スマホ裏”に挟んでいました。スマートフォンケースをクリアにしたのは、iPhone本体の赤色のデザインが気に入っていたからだとか。スマートフォン本体のカラーバリエーションも豊富にあるからこそ、スマホ裏はあえてクリアケースを選択するのもいいですよね。

 このように、友人やインターン生に“スマホ裏”について尋ねてみると、スマートフォンケースに趣味や思い出を挟むことで、“スマホ裏”が自分を表現するプロフィールのような役割を果たしているのかもしれないと感じました。

 Z世代の間ではスマートフォンケースにプリやシールを挟んだり、ストラップをつけるなど “スマホを盛る”という行為が浸透している印象を受けます。中には一時的にスマホ裏に名刺や映画のチケット、証明写真などを挟んでおくなど、ポケット感覚で利用することもあるようです。是非みなさんも“スマホ裏”に自分の世界観を作り上げてみてください。

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