溢れ出るオリジナリティが周囲を凌駕する にじさんじ・葉山舞鈴の“世界の捉え方”
現在のVTuberシーンにおけるトップランナーの一つであるにじさんじ。そのなかにおいてもタレントの活躍する分野は日々拡がっている。
メインとなる生配信に加え、事務所が主導する企画への参加や監修、主に一人ひとりのライバーが主導となって進む歌ってみたなどの動画のほか、ここ2年ほどはエンターテインメントのフィールドでアーティストとして日の目を見る者も増加してきた。
元1期生がデビュー5周年を迎え、彼らを筆頭に現在約150名のメンバーが所属・活動しているにじさんじ。その層の厚さで今後も大きな影響を与えるだろう。
しばらくのあいだ紹介している30~40名は、にじさんじ始動から2年目にあたる2019年2月8日以降にデビューしたメンバーだ。現在のにじさんじのなかでも主軸を担う、重要メンバーが揃っている世代でもある。
今週・来週に紹介するのは、昼の時間帯と深夜の時間帯と活動時間はそれぞれ別々ながらも、5時間以上の長時間ゲーム配信や一癖あるゲームチョイス、リスナーとの関係性や本人のキャラクター性などで愛されるニュイ・ソシエールと葉山舞鈴の2人。今回は葉山舞鈴について書いていこう。
みなさん、はじめまして!
にじさんじ所属の葉山舞鈴(はやま まりん)ですε( ε ^ ω ^ )э
本日からライバー活動を始めさせていただくことになりました。
趣味は、水の生物を生け捕りにすること!カニやドジョウは得意です!貝殻拾いも好きだよ🏖🐠
これからよろしくお願いします!✨おはやま葉山🍃🗻
— 葉山舞鈴🍃🗻Hayama Marin (@Hayama_Marin) June 19, 2019
初配信の準備をしていました✨
あと2日後だε( ε ^ ω ^ )э!
みんなと配信でお会いできるのを楽しみにしております!葉山待機所つくりました😊
(ちゃんと見えてるかな?)https://t.co/Xl6NUx28HGおやすみなさいc(⌒(_*˘ㅿ˘)スヤァ_ pic.twitter.com/bQIMgS7RFE
— 葉山舞鈴🍃🗻Hayama Marin (@Hayama_Marin) June 22, 2019
葉山舞鈴は2019年6月19日に初ツイート、6月25日に初回配信を無事に終えて活動をスタートした。日焼けした肌に銀髪、八重歯がチャームポイントの少女で、本人の活発な性格も相まって、「元気娘」といった印象を持つファンが多いだろう。
ちなみに、彼女といえば青い衣装とシークワーサーの髪留めが馴染み深い方も多いかもしれないが、2022年7月1日からは白色と薄黄緑が鮮やかな新衣装へとチェンジしており、現在はこちらが彼女のオフィシャル衣装となっているようだ。
カラっとした元気の良さが魅力の葉山。彼女の配信は深夜帯が中心で、しかも長時間にわたることが多い。1時間で終わることはほとんどなく、5~6時間かそれ以上に渡ってゲームをプレイしており、葛葉/叶/アルス・アルマルらとともに「にじさんじの深夜帯」で活躍し続けてきた。
ゲームチョイスはアクションゲームが中心で、マウス&キーボードを使うPCゲームよりも、コントローラーを使ったコンシューマーゲームを好む傾向がある。これはゲーム配信のためにタイトルを選ぶ際に一つの目安になっており、『ロックマン』『地球防衛軍』『メタルギアソリッド』『バイオハザード』『サイレントヒル』といった著名なゲームシリーズから、『モンスターハンターライズ』『WILD HEARTS』といったいわゆる「狩りゲー」まで巧みにプレイする。
特に2020年1月からはフロム・ソフトウェアが開発した作品群にかなり傾倒しており、『ダークソウル』『デモンズソウル』『SEKIRO』『Bloodborne』『ELDEN RING』といった主要タイトルをすべてプレイし、名作シリーズ『アーマード・コア』作品までプレイしている。
葉山のゲーム配信といえば、新たにゲームを始めると数日から1週間ほどに渡ってやりこむことが多い。「いちど始めると他のゲームを考えたくない」というタイプでもあるようだが、その結果、集中力が非常に高いままプレイしていくことも特徴だろう。
たとえば、完全に初見でスタートした『ドラゴンクエスト』を約10時間で、『Pokemon LEGENDS アルセウス』を約30時間ほどでそれぞれ終わらせてしまった。同じような調子で『SEKIRO』や『ELDEN RING』は平均して9〜11時間を毎日のようにプレイしつづけ、「のめり込んでいる」という言葉がまさにピッタリと当てはまるほど。
しかも『ELDEN RING』でのバトルスタイルは、「短剣を片手に持ち、盾によるパリィを軸にしてひたすらに戦い続けていく」という、あまりにも異色な戦闘スタイル(※1)。相手の行動を覚えるために何度も死に続け、プレイテクニックを徐々に磨いていくというある種ストイックな姿に、同作ファンならば驚きを隠せないはずだ。
(※1:『ELDEN RING』において、相手の攻撃をジャストタイミングで弾くことで、強力な反撃を行えるパリィ。失敗すると手痛いダメージを受けてしまうため、普通に回避をおこなうよりも難易度が高い。使いこなすには相当の腕前と度胸が求められ、どちらかといえば玄人向けのプレイスタイル)
2023年2月7日には現在大ヒットを飛ばしている『ホグワーツ・レガシー』をプレイ開始。本来2月10日が発売日なのだが、葉山はデラックス・エディションの先行プレイ権を利用し、わずか9日ほどでクリアしてしまった。
映画・原作小説ともにまったく知らないなかでもデラックス・エディションを買うあたり、葉山の「生粋のゲーマー」らしさが滲み出ている。これまでプレイしたゲームのほとんどで、近接攻撃一筋というスタイルを好む彼女だったが、本作はもちろん「魔法を使う」ことが求められる。配信を見てみると、徐々に遠距離攻撃に慣れ、同時に『ハリーポッター』の世界観にどっぷりとハマっていく彼女がそこにはいる。