映像制作に欠かせない“サウンド”をぐっとレベルアップ! 音にまつわるAdobeソフトの活用術
あらゆるツールの進化により、誰もが簡単に映像を作ることができるようになった現在。そのなかでユニークさをどのように出していくか、というのは、表現をおこなうクリエイター誰しもが一度はぶつかる壁ではないだろうか。
デザインを洗練させる、違和感を一つずつ消していく、あえて常識を崩すなど、その壁を乗り越える方法は様々だが、どうやら“音をレベルアップさせる”というアプローチもあるのだという。
「群雄割拠」と言えるほど活発な動画コンテンツの世界において、音をレベルアップさせることで得られるメリットは計り知れない。これを読んでいる方にも想像して欲しいのだが、どれだけ映像が綺麗でも音質が悪ければ、結果的に違和感が残る体験となってしまう。ほかにも、ナレーションが聞こえにくいとまったく中身が入ってこなかったりと、”音がダメ”な動画はそれだけでマイナス評価になってしまいがちだ。逆にシンプルな映像でも音質がよければ実際の視覚以上のものに錯覚しそうになるほど、音がクリエイティブに与える影響は大きい。
10月19〜20日にかけて開催された『Adobe MAX』内のオンラインセッション「Premiere Pro & Audition ライバルに差をつける「音のチート技」!」では、そのヒントが提示された。
このセッションでは、映像作家・音楽家の大須賀淳が、「Adobe Premiere Pro」「Adobe Audition」で、あらゆるテクニックを使って音をレベルアップさせるための極意を紹介した。
たとえば、映像に対して音楽の長さが足りない時に「リミックス機能」を使えば、自動的に入力した時間にあわせて元の音源を編集してくれる。一つの音の繰り返しを避けるなど、、自動的に構成が単調にならないようにしてくれるというのだから驚きだ。曲の一部を使って、そこだけの時間を伸ばすといったこともできるなど、本来であればかなり面倒だった音のエディットがかなり簡易化されている。
ほかにも、ナレーションと音楽がぶつかることで、ナレーション側が聞こえにくいという状態でも、「フィルターとエフェクト」機能にある「パラメトリックイコライザー」を使うことで解決可能。音声とぶつかるBGMの中域を成分を少なくすることで、劇的にナレーションのクオリティがアップする。
どんな映像にも欠かせない効果音も、「Adobe Audition」を使えば高品質なものを作ることができるのだ。「エフェクト/生成」でプリセットから選べたり、要素の少ない音も徐々に作り込んでいけるうえ、使った生成方法も「After Effects コンポジションに置き換え」を押せば、音とエフェクトを同時に「テンプレート」として保存することが可能となる。
このセッションでは上記のようなテクニックが紹介されたが、ほかにも「Adobe Premiere Pro」「Adobe Audition」内で音をレベルアップするテクニックはいくつも存在する。ぜひ、簡単な映像から超大作まで、あなたの動画の音をレベルアップさせてみてほしい。
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