クリエイターの祭典『Adobe MAX 2022』開催! 日本会場から伝わってきた熱気をレポート
米国時間10月18日、Adobeが主催するクリエイターの祭典、『Adobe MAX 2022』が開催された。同イベントではAdobeのさまざまなクリエイティブツールの最新情報や未来のアップデートについて語られるキーノートが開催されるほか、実用的なテクニックを解説する多数のセッションが行われており、まさに「アドビの文化祭」といったイベントだ。
2020年・20201年の『Adobe MAX 2022』はオンラインのみで開催されたが、今回は米・ロサンゼルスの会場とオンラインでの同時開催が行われたほか、日本でも19日・20日に実会場におけるイベントが開催された。今回は現地の様子を伝えつつ、このイベントの見どころを振り返りたい。なお、同イベントのキーノートやセッションは、Adobe Max公式サイトで閲覧可能だ。
会場となったのは東京タワー直下にあるエンターテインメント施設「RED°TOKYO TOWER」。アドビ株式会社CMO・里村明洋氏が東京タワーを模したメインステージに登壇し、喜びを告げた。
「Adobe MAXは2020年・2021年と完全オンラインイベントでしたが、今年はアメリカでは3年ぶりにリアルイベントが復活し、はじめてのハイブリッド開催となりました。日本では来年、大きな会場でまたみなさんとお会いしたいと思っています」
まずはイベント開催に先立って行われた、『Adobe MAX』のロゴを題材にしたクリエイティブコンテスト、「MAX Challenge」の最優秀作品が発表された。コンテストへの応募は例年の2倍以上となり、大変盛況だったとのことだ。
続いて、Adobeファンにとっては要注目となる各種アプリケーションのアップデートに話題が移る。箇条書きにすると下記のようなアップデートとそのデモンストレーションが披露された。
・Illustrator
新機能「クロスと重なり」、Indesignとの連携強化、「レビュー用に共有」機能
・Adobe Expressに追加予定の機能群
動画、マルチメディア編集機能、リアルタイム共同編集、Adobe Senseiによる独自フォント、背景、オブジェクトの作成機能
・Photoshop(WEB版)
RAWファイルの取り込み(Camera RAW)、UIの追加、クイックアクションの追加
・Photoshop(デスクトップ版)
空の置き換え、ライブグラデーションツール(Beta版に追加済み)、オブジェクト選択ツール、ニューラルフィルターの進化
・Premiere Pro
Frame.ioとの連携ワークフロー、iPadでの動画レビュー、Adobe Senseiによるリミックスツール
共同編集機能の追加やアプリケーション同士の連携機能の強化が目立つ内容となっており、離れた場所にいるユーザでもチームでの制作を円滑にすすめられるようなテクノロジーが多数含まれているところが特徴的だ。里村氏が先立って語った「アドビは"Creative for All"の実現、つまり、すべての人の創る力を開放したいと考えています」というビジョンに沿うような発表内容だったといえるだろう。メインのカンファレンスでは多くのアプリケーションについて魅力的な解説が行われているため、興味のあるユーザはぜひキーノートを確認してほしい。