あの人のゲームヒストリー 第二一回:西村歩乃果
西村歩乃果に聞く、ゲームを通して浮かび上がる“自分らしさ” 「自分の生命は二の次。とりあえず味方を助ける」
ゲーム好きの著名人・文化人にインタビューし、ゲーム遍歴や、ゲームから受けた影響などを聞く連載“あの人のゲームヒストリー”。今回話を聞いたのは、『モデルプレスカウントダウン』でMCを務める西村歩乃果だ。
西村は美容師とヘアメイクを経験後、2017年に公開オーディション番組『ラストアイドル』へ出演。同番組内で結成されたユニット「Love Cocch」の一員となり、本格的な芸能界デビューを果たした。2022年現在にいたるまで、TikTokやInstagramといったSNSでの露出をはじめ、番組MCを務めたりグラビアモデルにも挑戦したりと多岐に渡った活躍が目立つ。その一方、自身の公式YouTubeチャンネルにゲーム実況動画を投稿するほどのゲーム好きとしての一面も持ち、プライベートでゲームプレイに親しむだけでなく、2020年には『TOKYO eSPORTS HIGH!』(テレビ東京系)にレギュラー出演。公私を問わず、ゲームを介してありのままの姿を発信している。
「幼少期の環境が大人になってからゲームにハマるきっかけになった」と明かす西村。ゲームを通して浮かび上がる自分らしさ、さらには仕事に対するプロフェッショナルな姿勢もインタビューを通して聞くことができた。(龍田優貴)
ゲームを通じて色んな交流を体験することができた
――まずは西村さんが最初に遊んだゲームを教えてください。
西村:小さいころにずっとやってたのは『ポピラ2』ですね。たぶん他にも触ったゲームはあると思うんですけど、ちゃんと遊んだのはポピラが初めてだったと思います。
――当時はどのような環境でゲームに触れていましたか?
西村:親が厳しくてあまりゲームで遊ばせてくれない家だったんです。「たまごっち」とか「ゲームボーイカラー」だったり、家族みんなで一緒にできる『ポピラ』は買ってもらえましたけど、周りが遊んでいたゲームは持っていませんでした。その反発心みたいな感じで、友達の家に行った時は「チャンス!」と思ってずっとゲームを触っていました(笑)。その時は、友人の弟と「マリオパーティー」や「マリオカート」で遊んでましたね。なので本格的にゲームにハマったのは大人になってからです。
――普段遊ぶゲームはマルチプレイ可能な作品が多いのでしょうか。
西村:考えてみると、オンラインで誰かと一緒に遊べるゲームが多い気がします。「友達と一緒にやった方が楽しいじゃん!」って感じです。
――最近遊んだゲームタイトルで印象深いものは?
西村:最近だと『RUST』でストリーマーさんが集まるサーバーに参加させてもらいました。私がゲーム内で建てたお家に貴島明日香さんと平岩康佑さんを入れた3人で住んでいたんですが、『RUST』って家を維持するのに資材をコンスタントに用意しないといけないんです。木材や石が無いと壊れちゃうので、「みんなの為に家を守らなきゃ!」という感じで頑張ってました。みんなが寝ている間に食材を一人で集めたりもしましたね。元々クラフト要素のあるゲームって苦手だったんですけど、初めて楽しいと思えました。
――不特定多数の人々が集まるサーバーだと色んな交流も生まれそうですね。
西村:黒炭酸さん(ストリーマー)がゲーム内で近くに住んでいたんですけど、その方がすごく『RUST』に詳しくて。私は周りに勧められて始めたんですけど、『RUST』は色々と知識が求められるゲームだし、本当に初心者なので「どうしよう」と思っていたんです。その時にゲーム内で黒炭酸さんたちがお家を見に来てくれて、いっぱいテクニックを教えてもらいました。普段は中々ない交流だったので、このゲームならではのことだなと驚きましたね(笑)。
――もし連休が取れるとしたらどういうスケジュールでゲームをプレイしますか?
西村:一緒に遊べる人がいるなら「いまなにしてる? ゲームしようよ」と誘います。ご飯は料理にハマっているので簡単なメニューを準備したり、最悪Uber Eatsで頼んだりしつつ、一歩も外出しないでゲーム部屋にこもります。ゲームのために早起きしていた頃は『Dead by Daylight』(DbD)にハマっていたので、明け方まで遊んでから9時に起きてまたプレイする……みたいなのもありました。『DbD』は夜中になると中々マッチしないから、「早起きしてやるか!」と朝活になったり。
――徹底的に籠もってプレイに集中するんですね。西村さんはゲーム部屋の規模感も話題に上がっています。
西村:完全な趣味部屋を作るために部屋を引っ越したんです。現状はこれ以上広くできないけれど、お気に入りのオブジェを飾ったりしています。もちろんゲーム配信も同じ部屋で完結できるように整えています。
――現在ハマっているタイトルは『Apex Legends』(Apex)でしょうか?
西村:『Apex』ですね。あと『VALORANT』も最近始めました。さいたまスーパーアリーナで開催された『VCT Playoff Finals』を見に行って、私もやってみようと思ったんです。あの時は「こんなに大勢の人が集まるんだ」という具合にカルチャーショックを受けました(笑)。昔だったら考えられないかもしれないけど、いまは本当にゲームで食べていける時代が来ていますよね。だから、将来もし自分の子どもが興味を持ったなら背中を押したいと思いました。