あの人のゲームヒストリー 第二一回:西村歩乃果
西村歩乃果に聞く、ゲームを通して浮かび上がる“自分らしさ” 「自分の生命は二の次。とりあえず味方を助ける」
どんなゲームでも“絶対に起こす”
――『TOKYO eSPORTS HIGH!』に出演されていましたが、”ゲーマータレント”として発信していこうと考えた経緯を教えてください。
西村:元々ゲーム好きだったこともあり、ゲーム番組のMCやレギュラーでお仕事を頂けたのがすごく嬉しかったですね。しっかりと仕事に繋がると思ったし、いまはただ遊ぶだけじゃなく、「ゲームは仕事に繋がる」と思いながらプレイしています。
――仕事に結びついた体験のほか、ゲームプレイを通して得た人生の教訓はありますか?
西村:私、”絶対に起こすマン”と自分で言ってるんですよ。これは『Apex』でも『DbD』でも変わらなくて、自分の生命は二の次で、とりあえず味方を助けることに意識を向けてます。危険な状況でも割と助けに行くので、『DbD』だとキラー(逃走者を追う役割)が来てるのに「たぶん死ぬからよろしく」って助けたりしますし、そういう正義感みたいなものが強いのかもしれません。あと、味方のために普段は使わないキャラクターに変えることもあります。
――献身的に仲間を支えるプレイスタイルが好きなのでしょうか。
西村:どちらかと言えば、最前線で戦うよりも中距離向けのキャラクターを使うのですが、それも含めてそうなのかもしれませんね。そもそも近距離戦があんまり得意じゃないし、『Apex』だと「ヒューズ」を使うことが多かったり。仲間が前線で削ってくれた敵を後ろから私が仕留める……みたいな戦い方が個人的には好きです。
――『Apex』を含め協力プレイから学べる経験も多そうです。
西村:ゲームを心から楽しめない時期もあったんですけど、「頭に血が上り過ぎても得しない」と思うようになってからは、まず楽しむことを大事にしています。以前『Apex』のカジュアル大会に参加した際も、途中からのびのびプレイするように心がけたら3位まで勝ち上がったんですよ。あれはすごく楽しかった(笑)。ほかの協力プレイゲームだと、2人プレイ用の『It Takes Two』もすごく面白かったです。あとは『オーバークック』もそうだし、”絆が試される”系の作品が好きでよく遊びますね。
ゲーム好きをありのままにもっと発信したい
――ご自身のYouTubeチャンネルでゲーム実況を投稿したきっかけを教えてください。
西村:元々ゲーム実況をやりたいと思っていたし、自分のゲーム好きを「YouTuberやストリーマーのように発信してみたい!」と思ったのがきっかけです。でも、秋元康さんプロデュースのアイドルは個人のYouTubeチャンネルで活動できないルールだったので。どうにかそこをスルーできないか考えた結果、案件としてゲーム実況を始めることができました。なので本当に嬉しかったです。
――実際にゲーム実況を初めて気づいたことはありますか? 「思ってたのと違う!」みたいな。
西村:いや、全然(笑)。始める前後で違和感はそこまで無かったし、自分が実現したいことをやってみた感じですね。これまでゲーム実況もあまり見てこなかったので、コメント欄から色々と学ばせてもらいました。「こういうことを言っちゃいけないんだ」とか、ユーザーのみなさんから勉強することも多かったです。良いことばかりじゃなく、ちゃんと厳しい意見も拾ったりして。
――動画投稿やゲーム実況を行う上で自分なりに意識していることは何でしょうか?
西村:アイドルを辞めてから「YouTuber」と紹介されることが多くなりましたが、個人的には少し違うと思っていて。こだわりとしては、編集と企画を考えるのは他の人に任せていて、私はタレントとして、とにかく自分らしく振る舞っているイメージです。でも、仕事用のスイッチもどこかで入れないといけない。自分のありのままを出しつつ、楽しく見て貰えるように頑張って努力しています。「みんな絶対に頑張っているし頑張らなきゃ!」って、人のことを考えるとスイッチが入るようになりました。
――これからの目標を教えてください。
西村:『モデルプレスカウントダウン』のMCもしているんですけど、人についてお話をする必要もあるので難しい部分も多いんです。その点ゲーム番組のお仕事は自分が好きなジャンルだし、スイッチを入れなくても素の状態になれます。やりがいを感じるし、親や友達を含めて喜んでくれる人がいるんですよね。ただめちゃくちゃ噛むので、噛まないようにするのか、それとも噛むキャラで成立させるのか。そこが悩みどころかも(笑)。
あとは女社長になるのも夢です。流行しそうなものをキャッチして、いつか会社を立ち上げて経営にも挑戦したいですね。