あの人のゲームヒストリー 第二十回:貴島明日香
貴島明日香が語る“ゲーム好き”としての素顔 「ネット上の友達は中学生の私にとって支えだった」
ゲーム好きの著名人・文化人にインタビューし、ゲーム遍歴や、ゲームから受けた影響などを聞く連載“あの人のゲームヒストリー”。今回話を聞いたのは、『ZIP!』(日本テレビ系)でお天気キャスターとして活躍する貴島明日香だ。
お天気キャスターや、モデル・タレントとしても活躍するなか、OPENRECやYouTubeチャンネルでは、ゲームに熱中する姿や愛猫との日々、お酒を飲みながら話す姿など素の表情をさらけ出している。
そんな貴島は、ゲームとどのように接してきたのか。そして2021年10月で1周年を迎えたYouTubeチャンネル「あすかさんち。」の活動に通じるゲームやインターネットの原体験について語ってもらった。(編集部)
ネット上での友達は支えのような存在
――まずはゲームとの出会いについて教えてください。
貴島:兄が2人いることもあって、幼稚園のころから人がゲームをしている姿を見るのが好きでした。自分自身がゲームにを初めてプレイしたのは小学生の時で、ニンテンドーDSの『さわるメイドインワリオ』が最初に遊んだゲームでした。
――現在は『Apex Legends』をメインに配信していますが、FPSとの出会いも早かったのでしょうか?
貴島:FPSとの出会いも、兄を通じてでした。当時から兄はパソコンでゲームをやっていて、それをまた横で見ていたんです。最初は『Left 4 Dead 2』というゲームを見ていて、すごく面白いなと。自分でもやりたいなと思って、テストでいい点を取ったら買ってくれるということだったので、その時だけすごく勉強を頑張って(笑)。そこからFPSを遊び始めました。
――けっこうビジュアルも恐ろしい作品ですよね。
貴島:それ以外でも、小学4年生のころからパソコンゲームに触れる機会が多かったので、友達とSkypeを繋いでゲームをすることも、FPSを始める前からよくあったこともあり、特に抵抗はなかったです。
――その友達はリアルの友達ですか?
貴島:リアルの友達もいたし、まったく顔も名前も知らない人と一緒にゲームをすることもよくありました。
――いまとなっては当たり前ですけど、当時からそういう体験をされていたんですね。
貴島:たしかに、貴重な体験でしたね。学校の友達にはパソコンゲームをやっている人はあまりいなくて、ネット上での友達は、中学生の私にとって支えのような存在でした。中学1年生のときに部活を辞めて、そこからネットゲームやチャットに出会って、オンラインゲームの楽しさを知って。
――学校というコミュニティとは別に、自分の拠り所があるのはすごくいいですね。
貴島:いま思うと本当にそうだったなと思います。兄もオタクだったので、自然と私もニコニコ動画などのインターネットカルチャーが好きになっていきました。
――現在はOPENRECとYouTubeでゲーム配信をされています。いちばん最初にコラボしたのがすももさんだったように、ゲーム配信者さんとの交流も貴島さんのチャンネルの魅力になっているのかなと。
貴島:もともと人前に出ることに慣れているというよりは、「ゲームがそうさせてくれた」というのもあると思います。ゲームを通してすももさんとも分け隔てなく話すことができたり、見てくれている方とも話せたり、自分の素をうまく出せるツールがゲーム配信だったのかなと。中学生のころからゲーム実況を見るのがすごく好きだったので、そういった温度感はなんとなくわかっていたのかもしれません。
――コラボも多彩ですよね。
貴島:自分とかかわりが全くない人とも繋がることができるのがゲームの魅力だと思っています。たとえば清水翔太さんともコラボさせていただいたんですが、まったく違うジャンルの方ですし、お会いする機会があったとしても、なかなかしっかりお話する機会がないので。だからこそ、そういった方と縁を繋いでくれるゲームは、すごくありがたいなと思います。全然自分と関わりがない方、プロゲーマーの方や、VTuberの方、アーティストさんなど、自分の幅を広げるという意味でも、いろんな方とコラボしたいと思っています。
――いきなり初対面の方と話すとなると大変な部分もありますが、ゲームを介すると途端に打ち解けられますよね。
貴島:『Apex Legends』のように協力プレイ前提のゲームでは、「一緒に頑張ろう」というチーム感がより生まれやすいというのもあると思います。逆に『マリオパーティ』のように戦ってお互いが楽しんで素が出せるゲームも仲良くなれるのかもしれません。私はもともと人見知りなので、そういったツールがあるのはすごく嬉しいです。
――コミュニケーションツールとしてゲームを支えにしている方は多いですよね。貴島さんのチャンネルを見ていて面白かったのが、配信中にいきなりUber Eatsを頼み始めたりと、普段の生活が配信に垣間見えること。ファンの方には嬉しいポイントなのかなと。
貴島:そうですね。普段からゲームしながらUber Eatsを頼んだり、友達とゲームをしているときもそういう流れになったりするので(笑)。最初にゲーム実況を始めたときから、あまりかしこまらないようにというのは強く意識していたので、身近に感じていただけるのはすごく嬉しいです。
――配信をやろうと気構えているのではなく、普段ゲームを楽しんでいる姿がそのまま見られているのだろうなと思います。
貴島:最近はより素の部分が出てしまっているかもしれません。先日は配信中に、ランページを撃ちながら暴言を言ってしまったり(笑)。普段はそういう言葉を使わないので、出たときに自分でもびっくりしてしまいました。それくらい気構えなくなった、ということなのかもしれませんが。