『マイクラ』『ARK』『Rust』……激戦区となっているクラフトサバイバルにおいて、なぜ『Vライジング』はヒットしたのか

なぜ『Vライジング』はヒットしたのか

まとめ

 クラフトサバイバルは膨大な要素を扱うことが多く、やれることも多い一方で、作業の時間がプレイの大半を占める。そのため、いかにプレイヤーを飽きさせず、没入感を持ってプレイさせるかが重要になってくる。実際、近年の同ジャンルのヒット作はどれも、序盤の導線がはっきりとしているタイトルが多いことからも、その重要さが伺えるだろう。

 また同時に、ゲームの個性となりうるテーマ性がシステムとマッチしていることは、話題性だけでなく、様々な要素を統合し、ゲームを進行する上で必要な没入感に繋がる重要なファクターとなっている。

 導線とテーマ性とシステムの合致は、競合相手の多いクラフトサバイバルというジャンルでヒット作を生み出すためには避けては通れない要素になりつつあるが、「Vライジング」は、資材集めやクラフト、拠点作りにはボス戦という明確な動機づけがされており、どの要素も「ヴァンパイアという種族の復興」というテーマに紐づいているので、高い没入感でついついプレイしてしまうゲームとなっているのだ。 

 さらに、本作は難易度が高いものの、協力してプレイするとでグッと楽に進行することができる。そういう意味では、友人を誘いやすいゲームにもなっていることもヒットの一因となっているのではないだろうか。

 もちろん、本作にはアーリーアクセスゆえの欠点もある。たとえば、フィールドの広さのわりに移動手段が限られていたり、マルチプレイサーバーでは建設ができる場所が少ないことなどが挙げられる。ユーザーと開発の密なコミュニケーションもヒット作には欠かせないだろう。今後の改善と、さらなる発展に期待したい。

(C)2022 Stunlock Studios AB. All rights reserved. V Rising (R) is a registered trademark of Stunlock Studios AB.

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