インターネット上で流通するデジタルコンテンツの利用実態調査 ~「使いたい決済方法」1位はクレジットカード、2位は後払い決済~

デジタルコンテンツの利用実態調査

 インターネット上で流通するデジタルコンテンツの市場規模はこの10年で急速に伸びており、2020年は4兆3,620億円に達している。また、ダウンロード購入やレンタルだけでなく、サブスクリプションやライブ配信チケットなど、さまざまな購入方法が利用されている。株式会社ネットプロテクションズは、自社の後払い決済を利用している会員を対象に、動画や音楽などインターネット上で流通する有料のデジタルコンテンツの利用実態に関するアンケート調査を行った。

日常的に利用されている4大コンテンツは、「動画配信」「音楽」「電子コミック」「ゲーム」

 有料デジタルコンテンツで日常的に利用されているのは「動画配信」が最も多く、約60%の人が利用している。続く「音楽」も約45%の人が利用。「電子コミック」と「ゲーム」はいずれも約31%で利用者の割合に大きな差はみられない。これら4分野のサービスが現在、ネット上で流通しているデジタルコンテンツの主要サービスと考えられている。

動画配信サービスの中では「Amazonプライム・ビデオ」が堂々の1位

 動画配信サービスを利用している人の中で「Amazonプライム・ビデオ」の利用者は約48%おり、群を抜いてトップ。次いで「Netflix」(約18%)、「GYAO!」(約14%)となっている。動画配信サービスは、料金設定や作品数が大きな選択要素であるが、それぞれ得意なジャンルを持っているサービスが多いため、観たいジャンルがあるかどうかも重要な要素になっている。

音楽配信では、サブスクの代表的なサービスが上位に並ぶ

 音楽配信サービスはサブスクリプション(定額制ストリーミング配信)を中心に市場の拡大傾向が続いている。本アンケートで利用者数の上位を占める「Apple Music」(約22%)、「Amazon Music」(約20%)、「LINE MUSIC」(約16%)、「Spotify」(約11%)などはその代表的なサービスだ。「その他」を選択する回答が多いのは、根強い人気のダウンロードタイプも含め、多彩なサービスが存在する。

「動画配信」ではサブスクリプションが浸透、「電子コミック」や「書籍」はダウンロード購入が多数派

 「動画配信」「メディア」「学習・レッスン」では、サブスクリプションによる購入がダウンロード購入を上回っている。「音楽」ではその2つの購入方法が拮抗しているものの、まだダウンロード購入の方が根強い。「電子コミック」「ゲーム」「書籍」ではダウンロード購入が多い結果となった。それぞれのコンテンツの楽しみ方や利用するシチュエーションによって購入方法を選んでいると推測できる。

デジタルコンテンツに使う月額は「1,000円以下」が主流、最も高い平均購入額は「学習・レッスン」約3,600円

 デジタルコンテンツに使う金額(月額)は「1,000円以下」がボリュームゾーンとなっている。ただし、平均額でみてみるとコンテンツによって違いがある。(※金額はそれぞれの価格帯の中央値、500円未満は250円、30,001円以上は35,000円で計算)最も高い平均購入額は「学習・レッスン」で約3,600円、次いで「ゲーム」の約2,100円、「電子コミック」の約1,600円となっている。各コンテンツの単価や購入頻度によるが、サブスクリプションとダウンロード購入のような購入方法による金額への影響も考えられる。

有料デジタルコンテンツの決済方法は「クレジットカード」「キャリア決済」「ポイント利用」「後払い」が上位

 キャッシュレス決済のメインといえる「クレジットカード」(約51%)以外では「キャリア決済」(約26%)、「ポイント利用」(約20%)が続く。「後払い」(約12%)が「プリペイドカード」(約8%)や「前払い」(約7%)より上位となっていることも注目された。

使いたい決済方法は「クレジットカード」「後払い」「ポイント利用」「電子マネー」が上位

 利用者ニーズの高い決済方法としては「クレジットカード」(約17%)、「後払い」(約14%)、「ポイント利用」(約13%)、「電子マネー」(約10%)が上位にあがっている。さらに、「クレジットカード」「後払い」「電子マネー」(ポイント利用は特殊な決済のため除く)を”使いたい理由”については下記の通りだ。

「クレジットカード」は「利用した額がいつでもすぐにわかる」「利用方法がわかりやすい」などが主な理由となっている。「後払い」では「つい使いすぎてしまわないこと」「翌月まとめて支払いができること」「セキュリティなどの安全性」が他よりも高い結果に。「電子マネー」では「日常づかいでポイントが貯まること」「会員サイトやアプリの使いやすさ」が比較的、高くなっている。

 今回の調査結果から、後払い決済利用者(ネットプロテクションズ会員)は有料のデジタルコンテンツを日常的に利用している方が多く、複数のコンテンツサービスを利用している方も一定数いることがわかった。利用されているコンテンツは「動画配信」「音楽」「電子コミック」「ゲーム」が4大コンテンツで、購入方法もダウンロード、サブスクリプションやライブ配信チケットなどを、楽しみ方に合わせて選んでいる。また、デジタルコンテンツに使う月額は「1,000円以下」の方が多く、負担にならない範囲で継続的に利用されている傾向が読み取れる。

 できれば使いたい決済方法として「クレジットカード」に次いで「後払い」が2位に選ばれていることから、有料デジタルコンテンツ市場における後払い決済へのニーズの高さが伺えた。

実施概要

調査方法:WEBアンケートによるリサーチ
調査時期:2022年4月27日~5月12日
調査対象:全国のNP会員の中でデジタルコンテンツ利用経験がある10代~70代の男女
(アンケート配信数/ 2687 女性:2073 男性:614 )
有効回答:1347名
(内訳/10代~20代:84 30代~40代:564 50代~60代:670 70代:29 女性:1061 男性:286)

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