先行するApple Arcadeと真っ向勝負!? ゲーム・アプリの定額制サービスGoogle Play Passは日本で成功するか?
定額制のサブスクリプションサービスは、動画や音楽を始めさまざまなジャンルで展開されており、複数のサービスを利用している人も多い。ゲームにおいてもサブスクはいくつか存在しているが、4月28日に新たなサービスが加わった。それがGoogle Play Passだ。
名称からもわかるとおり、Googleが提供するサブスクリプションサービスだが、これはいったいなんなのか?
Android用ゲーム・アプリの定額制サービスGoogle Play Pass
アメリカでは2019年9月から提供されているGoogle Play Passは、Android用のゲーム・アプリのサブスクリプションサービス。もう少し具体的に言うと、Google Playストアで配信されている一部の有料アプリ、およびアプリ内購入のあるゲームが定額制で使い放題になるサービスだ。
そもそもスマホアプリやゲームは無料のものが多いけど……と思う人もいるだろうが、無料のゲーム・ゲームの場合、広告が表示されるなどの制限があることがほとんど。しかし、Google Play Passに加入すると、広告が表示されない状態でプレイできることになる。
ゲーム配信をする際、広告が強制表示されると視聴者が離れる原因にもなるため、配信者にもうれしいサービスとなりそうだ。ただ、ガチャなどに代表される“マイクロトランザクション”を含むゲームは対象外となりそうだ。そもそも、「定額制でガチャ無限」になってしまうとゲームバランスが崩壊してしまうタイトルも多いため、これについては仕方ないだろう。
スマホ・タブレット向けのサブスクリプションサービスとしては、2019年9月にサービス展開されたApple Arcadeが日本では先行している。Google Play Passと比較して決定的に違うのは、サービス対象にアプリが含まれるか否かの点だ。
Apple Arcadeはゲームのみが対象となっているのに対し、Google Play Passではアプリも含まれている。スマホアプリの人気ジャンルである写真編集やフィットネス系アプリも充実しており、ラインナップはそれなりにある。また、ゲームの中にはAndroid TV対応のものもあるため、対応TVを持っている人は大画面でのプレイも可能だ。
気になる価格は、月額600円(税込み)または年払い5,400円(税込み)で、初回1ヵ月の無料トライアルも用意されている。この価格設定は、先行するApple Arcadeに真っ向勝負といった印象だ。
ゲーム機向けサブスクと比較すると若干弱い印象か
ゲームのサブスクリプションサービスとしては、PlayStation4/5向けのPlayStation Plus、XboxおよびWindows PC向けのXbox Game Passがある。PlayStation Plusは6月からサービスが刷新されることが発表されたばかりで、最上位のサービスPlayStation Plus Premiumでは初代PS・PS2・PS3・PSPのタイトルがプレイできるようになり、昔遊んで盛り上がったゲームを令和の時代にもう一度楽しめるとあって気になっているゲーマーも多いだろう。
また、Xbox Game Passでは、Xbox Game Studiosなどの一部デベロッパーのタイトルに限られるものの、発売日当日からフルバージョンがプレイできたり、最上位のULTIMATEでは一部のEAタイトルもプレイできるなど、ゲーマー心をくすぐるサービス内容となっている。
こうしたゲーム機用のサブスクリプションサービスと比較すると、Google Play Passはちょっと弱いような気もする。とはいえ、1つでも利用すると元が取れる高額アプリ・ゲームもサブスク対象となっていることを考えると、無料トライアル期間中や加入前にラインナップの吟味をしておくといいだろう。