にじさんじの“朝の男”伏見ガクが持つ、「生真面目」で「残念」な魅力
2020年4月末、さまざまなプレッシャーから心身に不調をきたしていたことをファンに告白。「引退・卒業はしない」と奮い立ち、徐々に配信内容や配信ペースを整えていくことを伝えた。
ご心配かけてしまって本当に申し訳ありませんだぜ💦
これから気合いも入れて、でもパンクしないように続けていくのでこれからもよろしくお願いしますだぜ✌— 伏見ガク(22)†にじさんじ所属 (@gaku_fushimi) April 26, 2020
ここまで記したように、さわやかな人柄とハッチャけるギャグセンスの裏には、彼の生真面目かつハマりやすい性格が潜んでいるように思える。そんな性格がゆえに、風評や過激さなどに流されやすいフィールドに立つVTuber・バーチャルタレントは荷が重くなることがあったのだろうが、現在の彼は、そういった問題を払拭したかのように見える。
さて、ここまで数か月にわたって元二期生について書かせてもらったが、メンバーを見ていてやはり気がかりになるのは、全体的に病気・ケガなどで休みを長期間にわたって取ったり、活動ペースが高頻度ではないメンバーがいることだろう。心身のどこかにトラブルを抱えながら活動をつづけるというのは、いうまでもなく応援するリスナーとしても心配なところだ。
そんな彼らの特徴的な繋がりをあらわすエピソードがある。昨年10月末に開催された元一期生によるライブ『initial step in NIJISANJI』を元二期生の森中花咲、伏見ガク、家長むぎ、文野環、鈴鹿詩子、ギルザレンIII世がライブを同時視聴していたときのこと。
その際「8人そろってライブっていいね」「うらやましいね」と森中と家長がつぶやき、伏見が「元二期生もいつかやりたいっすね!」と合わせると、「全員そろうところから始めよう!いままで揃ったことないからさ!」と家長がおもわずツッコミ、笑い合うシーンがあった。
じつはデビューして以来、元二期生10名全員が同じ配信のなかで揃ったことがいちどもないのだ。端にチャンスに恵まれなかったといわれればそれまでだが、他のにじさんじの同期面々どころか他事務所のバーチャルタレントらと見比べれば、その異色な関係性は際立って見えてくる。
ファンならばご存知だろうが、デビュー同期の元二期生同士によるコラボ・コンビ・ユニットは非常に多数あり、決して仲が悪いというわけではない。こうして当の本人らにとっても、「元二期生が勢揃いする」ということがひとつの夢になったのだ。
2021年3月24日にはむぎたま3周年凸待ちでは「鍋パーティーを企画している」とがあきらかになっており、約1年後となった2022年1月19日に全員参加の鍋パーティーが開催される予定……であったが、新型コロナウイルスの感染急拡大を受けて自主延期、夢の舞台が持ち越しとなってしまったのだ。
鍋パーティーと謳っている以上、開催されるとすれば2022年11月以降の冬頃になるとは思われるが、現状ギルザレンIII世を除く9人が3Dボディで配信することが可能であることを考えると、もしかすれば「鍋をつつき合う」以上の配信へと様変わりする可能性も十分にありえそうだ。
いずれにせよ、10人の立ち姿がズラっと並ぶ景色は、そう遠くない未来に起こりそうではある。そのためにも、スローペースでゆっくりでも構わない、その活動を続けていってほしい限りだ。