2人運営の小規模飲食店がSNSで拓いた客層 清澄白河の海外料理店「MEDIUM」のInstagram活用に迫る(前編)

清澄白河の海外料理店がSNSで拓いた客層(前編)

 アドビの提供するサブスクリプション型クリエイティブツール「Adobe Express」はiOS・iPadOS/Android/WEBに対応しており、簡単な操作で誰でも手軽に高品質なコンテンツを作成できる。本連載ではこのツールで、各業界のクリエイティブにおける「課題」を解決していく。

 今回の舞台は清澄白河のカフェバー「MEDIUM」。下町の雰囲気を色濃く残しながらも新たな潮流が台頭する東京・深川エリアで、海外料理やカクテルを提供する同店。店長の藤原氏、従業員の春原氏の2名で運営している小規模飲食店であり、店舗運営やSNSの活用についてもさまざまな課題が飛び出した。(編集部)

 

ーー雰囲気のあるお店ですね。

藤原:「MEDIUM」は今年9年目になるお店で、もともとは内装屋さんをやっていたオーナーが、自分の好きなメキシコや、中南米のテイストを盛り込んで作ったんです。タコスやブリトーなど中南米の料理と、クラフトビールやカクテルを提供しています。僕は元々別の店をやっていたんですが、色んな事情からこの店の店長を任されて、今年で7年目です。

いまは清澄白河っていう土地がすごくにぎやかですが、このお店ができた頃はもっと静かな場所でした。サードウェーブコーヒーのブームが起きた2015年ごろから、いろんな人がこの街に集まってきて、ぐっと栄えた印象があるけど、それでもうちの店はこの地域で「唯一無二」の、珍しい料理を食べられるお店だと思っていて。スパイシーな食べ物と、おいしいお酒のマリアージュを目指していますね。

ーー普段はどういったお客さんがいらっしゃいますか?

藤原:平日は下町らしく、地元の皆さんがいらっしゃることが多いです。休日は、近くに東京都現代美術館があるのでアート好きの方も来ますし、サードウェーブコーヒーに代表される、個性ある喫茶店もたくさんあるので、珈琲屋さん巡りみたいな形で足を伸ばしてくれた若い人が、ふらっと立ち寄ったりしてくれることもあります。

ーー客層は様々ですね。年齢・性別などもバラバラですか?

藤原:はい。それは僕が「幅広く、いろんな人に楽しんでもらえること」を大事にしたいからでもあります。お店をする上で一番大事にしているのはそれかもしれません。そういう気持ちでやったほうが楽しいし、売上にもつながるでしょうし。地元の皆さんにも、初めて足を運ぶ若い人にも、誰かの味方になるんじゃなく、みんなに開かれてるお店を目指してます。

ーー1日の主なスケジュールをお教えください。

藤原:朝10時ぐらいに出勤して、ランチの仕込みをして、11時半にオープン。ランチタイムが15時までで、休憩を挟んで17時からはディナー営業で、21時で閉店します。コロナ禍の前は夜1時まで開けていたり、お店で音楽のイベントを開いたりしていたんですが、いまは難しいので、基本はこのスケジュールですね。

ーーコロナ禍以前はイベント営業もされていたんですか?

藤原:定期的にやっていました。音楽家の友達が多かったりして、いまはDJがすごく手軽にできるから、お店にもそういった機材を用意してます。そもそも僕もオーナーも音楽が大好きで、「ご飯を美味しくする最後の調味料って、音楽じゃない?」なんて思っているので、そういうイベントも積極的に開催していましたし、普段お店で流す音楽も大事にしてます。

 

ーー音楽好きのお客さんも多そうです。

藤原:お酒好きだったり音楽好きだったり、こういう中南米のご飯が好きな人だったり、色んな人が来ますね。いまバイトで働いてくれているあすちゃん(春原さん)も、もともとはこの店のお客さんだったんです。

春原:そうですね。「MEDIUM」にはお客さんとして通っていたんですけど、すごく良いお店で、たまたま縁あってアルバイトをすることになって、今年で4年目になります。お店では「あすちゃん」って呼ばれています。

ーー基本は2人で運営されているんですか?

藤原:通常営業でもパーティ営業でも2人ですね。こういう小さなお店は3人いると逆にうまくオペレーションできないこともあるので。

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