那須川天心×VIGORMAN(変態紳士クラブ)が語り合う、歌手デビューの裏側 「こんなに人生楽しくなるとは」

天心×VIGORMANが語る“歌手デビュー”の裏側

 9月23日に神奈川・ぴあアリーナで開催される『Cygames presents RISE WORLD SERIES 2021 YOKOHAMA』。鈴木真彦との試合を控えている那須川天心が、9月22日に歌手デビュー。1stシングル「Ready Go!」をデジタルリリースする。

 同曲はかねてから親交があり、天心も「大人が言う(Completed ver.)」のMVに出演したこともある変態紳士クラブのVIGORMANとGeGがプロデュース。天心の格闘技や自身の今後の人生への思いを詰め込んだ一曲となった。今回はそんな天心とVIGORMANに、楽曲制作の背景や、6月に開設1周年を迎えたYouTubeチャンネルなどについて、レコーディングとMV撮影の合間に話を聞いた。

変態紳士クラブ・VIGORMAN(左)と那須川天心(右)
変態紳士クラブ・VIGORMAN(左)と那須川天心(右)

ーー曲を作ることになったきっかけは?

VIGORMAN:僕の「大人が言う(Completed ver.)」のミュージックビデオを作るとなって、天心くんにダメもとで「MV出てくれへん?」と言ったら、忙しいなか二つ返事でOKしてくださって。MVは大阪で撮影したんですが、その合間に話をしているなかで「歌いたい」という話題になって、それならぜひ書かせてくださいと申し出たんです。

 そこから少しだけ時間は空いたんですが、正式にオファーもいただいたので、改めてリモートでミーティングをして、どういう曲を作りたいというリクエストを聞いて、制作がスタートしました。

ーー天心さんはご自身のYouTubeチャンネルでも定期的に歌唱動画をアップしていますが、元々歌うことは好きなんですか?

天心:めちゃくちゃ好きっすね。ずっと音楽がすごく好きなんで。歌動画に関しては、YouTubeを制作してくれている人たちにもノウハウがあって、そういう動画も作れるということだったので、積極的に発信しています。

ーー最初にリクエストを出したのち制作に臨んだということですが、天心さんからVIGORMANさんにはどのような内容を提示したのでしょうか。

天心:僕の中の格闘技に対する思い、ですね。まだ23歳だから、こんなところで絶対に終われないし、今後も活躍していくという決意表明にしたくて。

VIGORMAN:ミーティングでは1時間くらい話を聞かせてもらって。他の人の作品に別名義で作詞だけ携わったことはあるんですけど、VIGORMANという名前を使ってプロデュースさせていただくのが初めてで。自分の曲もGeGや他のプロデューサーがいますから、あの那須川天心の1stシングルを書くとなって、めちゃくちゃ難しいだろうと思ったんですよ。でも、ミーティングで聞いた天心くんの展望がすごくかっこいいものだったんで、それを崩さずに書きました。

 大半の人は「あの那須川天心が歌っている歌」として聴くわけで、あれだけ格闘技で人々を勇気づけている人が歌う歌ということは、今回作る上でもすごく意識しました。音楽家と格闘家でやっていることも生活も違うけど、そこに賭けている思いやプロ意識のようなものは共通している気がして。だからこそ共感してスラスラかけたのかもしれません。今日、レコーディングでそれがアツいエネルギーの塊として歌になっているのを聴いて、間違ってなかったなと思いました。

ーーレコーディング自体、かなり巻いて終わったらしいですね。

VIGORMAN:めちゃくちゃ上手でしたからね。俺でももっと時間かかる時があるのに(笑)。

ーー天心さんはそもそも、レコーディング自体初めてなんですよね?

天心:そうですね。全く初めてです。行く前はすごく緊張したので、めちゃめちゃ練習して挑んだんですけど、いざブースに入ってみたら全然緊張しなくて。試合と一緒だなと思いました。

VIGORMAN:リングに入ったときと同じ感覚なんですね。

天心:もうやるしかないって腹を括りました。

VIGORMAN:試合を控えているなかで、格闘技の練習をしながら歌の練習もしていて、本番一発で決めるというのも本当にすごい。そういう熱量って音楽理論ではどうこうとならないし、数値で測れるものではないけど、人の心にしっかり刺さるものにはなっていると思います。そういう意味で、こちらが勉強になったくらいです。

天心:やれるだけのこともやったから、いけるだろうというのはありましたね。時間をとるのはなかなか難しかったんですけど、寝る時間があったら大丈夫ですから(笑)。

ーー最初に曲名と歌詞をみたとき、もう少しアッパーなイメージがあったんですが、曲を聴いておどろきました。

VIGORMAN:僕とGeGにお願いしてもらった以上は、僕らの色を全面に出すのが礼儀やろうと思ったので。そこに天心くんの熱量が混ざったことで、ほかにない歌になりました。

ーーMVもこれから撮影ということですが。(編注:取材はレコーディング→MV撮影の合間を縫って行われた)

VIGORMAN:いまから撮ります。レコーディングした日にMVの撮影なんてしたことないです(笑)。ただ、そのスピード感だからこそ生まれる熱量はあるので、今回の曲に関してはこれくらいの速度がちょうど良かったんやと思います。

天心:最初の熱量が全く冷めないままレコーディングとMV撮影までできているので、それがすごくいいですね。

ーー天心さんは今後も曲をリリースしていきたいと思っているのでしょうか。

天心:音楽自体は好きなので、いろんなことをやっていきたいと思っています。まさかこんな人生楽しくなるとは思ってなかったですね……(笑)。

ーー格闘家だけではないあらゆることができていますからね。

天心:本当にいい人生だなと改めて思いました。人生は一回しかないしあっという間に終わるので、今後もあらゆることをできる限りやっていきます。寝る時間さえあれば大丈夫ですから。

ーーあらゆるものや状況を楽しめるのって、ある意味才能ですよね。

天心:ストレスとか感じないですからね。

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