4Kスクリーン搭載の“魔法の鏡”は、こちらの動きに合わせてリアクションする

4Kスクリーン搭載の“魔法の鏡”

 最新のテクノロジーと親和性の高い分野の一つが、ヘルス・フィットネス分野だ。アプリと連動して体重や体脂肪率などさまざまなデータを手軽に記録、管理できるヘルスメーターや、動きを検知して筋トレの種目と回数を自動で記録してくれるウェアラブル端末など、賢いデバイスやアプリがわれわれの健康管理と体力づくりを大いにバックアップしてくれる。

 そして新型コロナの感染拡大が続き、ステイホームが声高に叫ばれている今は空前の「宅トレブーム」と言える。アプリや動画を使って自宅で各種エクササイズに励む人が多くなっており、YouTubeにはありとあらゆるエクササイズ動画がアップされており、カリスマ的な人気を集めるインストラクターも少なくない。

 ただ、自分の動きがお手本通りにできているかどうか、鏡を見ながらやってもなかなか把握しづらいのが「宅トレ」の大きな不満点だ。また、一人のトレーニングは気楽な反面、ついつい「今日はまあやらなくてもいいか」とだらけ心が出てしまうのも否めない。効果的なエクササイズには時として、「さあもう少しがんばれ! できる!」といった励ましの声が必要なのである。

 そこで今回紹介するのは、中国のスマートフィットネスブランド・FITUREが発売しているスマートミラーだ。「魔鏡」(魔法の鏡)という商品名のこのミラー、一見どこにでもありそうな鏡だが、鏡面に43インチの4Kスクリーンが採用されており、自分の姿を映し出すのはもちろんのこと、鏡に表示されたお手本を見ながらエクササイズが行える。

 そして「魔法の鏡」最大の特徴は、なんと言ってもインタラクティブ性。エクササイズを行う人間のアクションに反応して、フォームや姿勢などを細かく指導してくれるのだ。これなら見様見真似で体を動かす宅トレにありがちな、ちゃんとできているのかわからない「なんちゃってエクササイズ」になってしまう心配はない。

 このインタラクティブ性を実現しているのが、人体の17カ所から姿勢を判断する人体センサーと強力なアルゴリズム、そして高度な人工知能だ。これらの組み合わせにより、ユーザーの各種の連続的な動作を正確に認識し、お手本と素早く照らし合わせて正しい動作ができているかを判断して、ユーザーへのアドバイスを実現している。FITUREは今後、「機械が人間的な振る舞いをするかどうか」を判別するチューリングテストを繰り返すことで、まるで人間どうしがやり取りをしているような完全なコミュニケーションを実現するという。「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰?」でお馴染みの、シンデレラの「魔法の鏡」が現実のものになる日も近いのである。

 「魔法の鏡」には、自宅でも本格的なフィットストレーニングができるようにオンラインレッスンを含む非常に充実したワークアウトプログラムが用意されている。ジャンルもヨガ、ボクササイズ、姿勢の矯正など多種多様で、全レッスン数は1000を超えるという充実ぶりだ。レッスンに用いられるお手本は、指導歴10年以上のベテランインストラクターたちによる実演映像だ。リアルなインストラクターの指導映像のおかげで、自分が本当にスタジオにいるような没入感を味わえる。

 そして、エクササイズもゲーム要素を多く取り入れるなど飽きさせない工夫が凝らされている。さらに、FITUREは世界で唯一というフィットネス向け専門の音楽創作ラボを所有しており、音楽面でもユーザーが楽しく快適にワークアウトできるような取り組みを進めているというから、その本気度が伺える。

 気になるお値段は、4Kスクリーンの高級版が13万円程度、FHDスクリーンの廉価版7万円程度。現状、「じゃあ一つ買ってみようか」と簡単には言えない価格の「魔法の鏡」だが、「宅トレブーム」の中で実に大きな潜在力を秘めたアイテムと言えるだろう。

(画像=Baidu百度より)

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