チョコレートプラネットの“報告動画”が話題に YouTubeで見せる「お約束」の破壊
お笑いコンビ・チョコレートプラネットが「ご報告があります」「あの件についてお話します」「皆様にお伝えしなければなりません」と銘打ってYouTubeチャンネルに投稿した、3本の“コント動画”が人気を集めている。
これらの動画が1時間おきに3本立て続けで「チョコレートプラネット チャンネル」に投稿されたのは、3月13日のこと。最初にアップされたのは「ご報告があります」と題した動画。サムネイルに映る長田庄平と松尾駿は、黒のスーツ&黒のネクタイという装いで、深刻そうな表情でカメラを見据えている。何か重大なスキャンダルでもやらかしたかのような面構えだ。
しかし、結論から言ってしまうとこの動画、何のご報告もされていない。「この度、この場を借りてご報告というかたちになりました」「逆にこのタイミングでご報告させてもらえて良かったと思います」「“報告”にするのか、“ご報告”にするのか、本当に2人で悩んだんです」など、ご報告をするにあたっての前置きを繰り返すばかりで、なかなか本題に入らない。結局、7分半、一歩も前に進まないまま「今回このような形でご報告させてもらったっていうのをご報告させていただきたいっていう、ご報告です」と、動画は締めくくられていくのだ。その後に投稿された2本の動画もこれと同じパターン。数分間ひたすら、存在しない「あの件」と「お伝えしたいこと」への前口上を、2人してあの手この手でこねくり回していた。
YouTube上に雨後の竹の子のように次々と投稿される「ご報告」「お伝えしたいこと」「あの件について」などと題した動画。この手の動画はクリックしてみたら軽微な連絡事項である、という“釣りタイトル”のケースが少なくないが、今回のチョコプラの動画はその究極系とも言える。世に溢れる典型的ご報告動画の皮をかぶり、実はその中身のなさを戯画化したパロディであるという点で、かなりエッジが利いている。
チョコプラのチャンネルには、こうした視聴者の期待をいい意味で裏切る動画が多い。
たとえば、2月8日に投稿した「うっせぇわ」と題した動画もそうだ。タイトルとサムネイルを見る限り、誰もが現役高校生シンガー・Adoによる楽曲「うっせぇわ」の歌ってみた動画かと多くの人が思うわけだが、その中身は、無礼な客役の長田に対して、店員役の松尾が「うっせぇわ!」とひたすら怒鳴り散らすコント動画となっていた。