Spotifyにおける音声広告のブランディング戦略 コロナ禍の影響から推察するリスナー動向

Spotifyにおける音声広告のブランディング戦略 コロナ禍の影響から推察するリスナー動向

 スポティファイジャパンは10月29日、オンラインにて『loveAudio ウェビナー Oct. 2020 ~ 音声広告の未来 for ブランドマーケター~』を開催した。本稿では前半でスポティファイジャパンが行ったセッションから、主に藤井哲尚氏(営業統括)が語った内容の一部を記す。

フリー版ならではのシャッフルプレイで提供する新しい音体験

フリー版の特徴的なシャッフルプレイが進化。

 Spotifyのフリー版とプレミアム版のうち、広告は当然フリー版となる。藤井は「まだまだ日本では、デジタルでの音声広告というのは黎明期と言える」と、広告事業のビジネスアップデートについて語っていった。

 まず視覚と聴覚の違いから、藤井は「視覚は世界観だが、聴覚はナラティブ。どのような語りにするのか、どのように語るのかが大きな特徴になっている。ブランドとオーディエンスをつなげるのは、オーディエンスの生活の中で、ブランドの声を聴く時間を作ること。視覚からであれば、他のものもいっぱい目に入る。聴覚であれば、そのブランドの声、ナラティブだけである」と定義した。

ブランドもアーティスト同様に認知してもらう。

 またフリー版はプレミアム版と異なり、シャッフルプレイが特徴。広告もまた、検索したもの、自分の好みに関連したものがシャッフルされて再生される間に、ターゲティングされて入ってくる仕組みになっている。これに関して藤井は「ブランドをアーティストと同様に捉えている。ブランド側のメッセージ、ブランドナラティブを、利用データ、あるいはプロファイルデータに基づいてターゲティングするかたちで、音体験の中に挟み込んで届けている」と述べた。

 つまりオーディエンス側では、耳というパーソナルな環境からブランドに対する新しい気づきや出会いが生じる。ブランド側でも、パーソナライズしてオーディエンス側に音体験を提供する。そうした循環によって、結果的には新しい習慣や行動につながるという仕組みであるとのこと。

広告接触者200のうち、アニメファンでもある者が100。

 具体的な音声広告の事例として、オーディオテクニカのワイヤレスノイズキャンセリングヘッドフォン『ATH-ANC300TW』が示された。声優の内田真礼、内田雄馬を起用し、今年の6月3日から16日までの期間、エンターテインメントに関心を持つ20代以上にターゲティングしたものだ。すると製品認知が65ポイント、好意が55ポイント、購入意向が58ポイントと、全てのブランド指標で上昇する結果となった(そのうちアニメファンでもある人からは、順に85ポイント、71ポイント、76ポイントの結果が得られた)。

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