Spotifyが米制作会社Cherninと提携、ポッドキャストの映像化はドル箱になるか?

Spotifyがポッドキャストを映像化へ

 世界大手の音楽ストリーミングサービスSpotify(スウェーデン)は9月24日、音源を映画、テレビ番組、ニュース放送等の素材として活用すべく、アメリカの映像プロダクションChernin Entertainmentとのパートナーシップを発表した。

価値ある音源IPを有効活用

 Spotifyは、契約期間についてSpotify公式サイトで複数年としているが、その契約条件の詳細については公表してない(参考:https://newsroom.spotify.com/2020-09-24/spotify-and-chernin-entertainment-announce-multiyear-first-look-partnership/)。

 Spotifyのチーフ・コンテンツ広告ビジネス・オフィサーのダウン・オストロフ氏は「オーディオの驚異的な成長により、世界の優れたクリエイターを引き続き魅了し、ポッドキャストがオリジナルIPの最高の目的地になると考えています。Cherninとのパートナーシップのもと、世界中の様々な媒体のオーディエンスと共有し、素材としてのポッドキャストの新時代の到来を先導します」と述べる。

 このパートナーシップは、ポッドキャストコンテンツの基盤となる知的財産(IP)としての採用を促進する。契約には、世界中の250を超えるSpotifyオリジナルへのアクセスが含まれ、実際に両社は、ポッドキャストシリーズ「The Clearing」で、すでにPineapple Street Mediaと協業している。

 Chernin Entertainmentの会長兼CEOであるピーター・チェルニン氏は「数千時間のコンテンツを備えたSpotifyには、最大規模のIPライブラリーがあり、コンテンツの宝庫や新したな声やストーリーをスクリーンのコンテンツに変える大きな機会がもたらされます」と提携を歓迎する。

 これまでSpotifyポッドキャストは、Amazon Prime Videoの『Homecoming』や『The Horror of Dolores Roach』そしてHBO Maxの『The Two Princes』に採用されている。

ハリウッドに進出

 「Spotifyがポッドキャストをテレビ番組や映画に変える契約を締結」と『The Verge』は見出しを打っている(参考:https://www.theverge.com/2020/9/24/21453026/spotify-chernin-entertainment-partnership-first-look-podcast-ip)。

 ポッドキャストを映画や番組に変えることは、ドル箱になる可能性があるという。ポッドキャストはテレビ番組よりも安価で簡単に制作できる。ラミ・マレックのような映画スターでさえ、フィクションのポッドキャストに出演している。

 SpotifyがCherninと提携するということは、Spotifyがハリウッドにスタッフを置かなくても、会社のカタログを活用する制作会社があることを意味するという。

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