いま“シニアYouTuber”が注目される理由とは? 60代以降の生活動画が映す“何気ない日常”の美しさ
いまやエンタメ系YouTuberだけでなく、ビジネス系YouTuberや料理系YouTuberなど、さまざまなジャンルのチャンネルが楽しめるようになったYouTube。そんななか、最近は年齢を重ねたシニア世代のYouTuberが発信する動画に注目が集まっている。
なぜいま、年齢を重ねたクリエイターのライフワーク的な取り組みが、視聴者に刺さっているのか、その理由を探っていきたい。
「pokkoma life」では60代の主婦が「vlog」という形で“平凡な日常”を発信している。60歳を過ぎてからYouTubeを始め、約半年でチャンネル登録者数は2万人を突破。撮影や編集、サムネイルも自ら手掛けている。
『SUB【vlog】||pokkomalife|| 午後のルーティン/ハンバーグ作り/娘の里帰り/60代主婦』では、嫁いだ娘が里帰りに来て、特製のハンバーグを振舞っている様子を紹介している。
動画は、スローテンポなBGMと主婦の穏やかな日常を映した映像、ほっこりするテキストで構成されている。冒頭で、『娘から「明日家おるー?」とLINEが届き、「おるよー」といつもの短いやりとり。その後、帰郷した娘とともに、自家製のチーズケーキを食べながらのんびり過ごし、夕飯用のハンバーグを一緒に作る様子が収められている。
2020年、我慢しなければいけなかったり辛い出来事が多いなかで、「pokkoma life」の映す“何でもない日常”に癒される人も多いだろう。また、ハンバーグにお麩を入れたり、お肉を捏ねる時にはボールを冷やしたりと、知恵袋的な情報も学びとなる人がいるのではないだろうか。
「すみちゃんねる」も「pokkoma life」と同じように、60代の主婦が運営する人気チャンネルだ。夫婦と犬一匹の生活が綴られている。
「すみちゃんねる」の中でも一番人気の動画が『シニア ライフ 60代主婦の日常 夫と過ごす休日 フレンチトーストを作る』。4分18秒と短い動画だが、リアルなシニア世代の休日を知ることができる。
朝ごはん兼昼ごはんにフレンチトーストを夫と二人で食べ、午後は本を読んだり昼寝をしたり、それぞれ好きな時間を過ごす。おやつに、砂糖醤油をつけたお餅を食べ、「さて晩ごはんは何にしようか…」で動画は締めくくられる。