大阪発モバイルバッテリーが、世界的クラウドファンディングサイトで大健闘
海外クラウドファンディングウェブサイトKickstarterで、大阪発のモバイルバッテリー「SMARTCOBY」が人気を集めている。
海外で成功する日本からのテック系キャンペーンが少ない中で嬉しいことではあるが、果たして最終的にどれだけの成功を収めることができるだろうか?
小型軽量ハイスペックのSMARTCOBY
大阪に本社を置く株式会社CIOが実施するSMARTCOBYのKickstarterキャンペーンには、開始より2時間で目標金額30万円が集まった。終了まで23日を残す記事執筆時点では、主にアメリカを中心に50人の出資者から、目標金額に対して150%を超す47万円ほどの出資が集まっている。
世界最小&最軽量(The World's Smallest & Lightest)を謳うこのモバイルバッテリーは、名刺入れに比較できる厚み13mmという小ささと、卵ふたつ分程度の約137gという軽量さに、8000mAhの大容量バッテリーを搭載。しかも急速充電規格Power Delivery 3.0とQuick Charge 4+に対応するため、iPhoneXSなら30分で50%まで充電でき、18W出力にも対応でMacbookやiPadProも充電可能。モバイルバッテリー自体も18Wでの急速蓄電に対応し、1時間で40%まで充電*、2時間半で満充電できる性能を持つ(これには当然ながら対応する電源アダプタとケーブルが必要だが)。また、本体をチャージしながら他のデバイスを充電するパススルー充電にも対応する。
SMARTCOBは入出力可能なUSB-C、出力専用のUSB-A、そして入力専用のLightningポートを備える。家電量販店に行けば、販売されているモバイルバッテリーには未だ使用者が多く存在するであろうmicroUSBケーブルを使って充電するものが多いことが判るだろうが、SMARTCOBYはmicroUSB入力端子は持っておらず、これが小型軽量に繋がっているのだろう。そのためある意味でこれはmicroUSBを今も頻繁に使用する人には向かないモバイルバッテリーだと言える。その代わりにLightningやUSB-Cな「モダン」なケーブルで充電するデバイスを普段使うという人にとっては適した製品だろう。
「モバイルバッテリーは充電できればどんなものでもかまわない」という方には以上の文章は興味の無い内容だろう。しかし、自分の持つデバイスにぴったりかつ可能な限り小さく軽いモバイルバッテリーを求める種類の人には、このような容量、スペック、重量、サイズ、どのような端子がいくらついているのか、といった内容は重要な要素であり、それに合致する製品があればそれがリスクを伴うクラウドファンディングであったとしても出資を惜しまない。この事はKickstarterに次々に登場するモバイルバッテリーをはじめとする充電関連のキャンペーンからも見て取れる(記事執筆現在、実施中のモバイルバッテリーキャンペーンは5つ以上存在する)。