『逆転裁判123 成歩堂セレクション』マルチプラットフォーム化! 驚きの情報続出「特別法廷2018」レポート

「逆転裁判シリーズ特別法廷2018」レポート

 2018年9月22日、千葉・幕張メッセにて開催された『TOKYO GAME SHOW 2018』(TGS2018)東京ゲームショウのカプコンブースにおいて、「逆転裁判シリーズ特別法廷2018」が実施された。2001年にゲームボーイアドバンス用ソフトとして誕生して以来、根強い人気を誇る『逆転裁判』シリーズ。その新情報が発表されるということもあり、当日は多くのファンが会場に集まった。

 イベント開始と同時にステージ上にはシリーズのプロデューサーを務め、20日の『カプコン ベルトアクションコレクション』のステージイベントでも名前が飛び出した、カプコンの江城元秀氏が登壇。そして間もなく、一つの映像が流れた。

 その映像は初代『逆転裁判』のもの。他にも続編『逆転裁判2』、『逆転裁判3』の見覚えのあるシーンが続々と映し出される。しかし、そこに映し出されたシーンの数々はやけに鮮明。これは一体……? と映像が終わりに来た時、全てが明らかになった。

 過去、ニンテンドー3DS向けに発売された逆転裁判シリーズの初期三作を一つのパッケージに収録した『逆転裁判123 成歩堂セレクション』が、PlayStation 4、Xbox One、Nintendo Switch、PCのマルチプラットフォームでリリースされると告知されたのだ。これには会場のファンもビックリ。これまで任天堂のゲーム機中心に展開されてきたシリーズが他社のゲーム機で発売されるというのも、シリーズとしては歴史的な出来事だ。発表直後にどよめきが起きたのも無理はない。

 映像終了後、ゲーム内容が解説された後、今回の『成歩堂セレクション』のディレクターを務めるカプコンの児玉真佑氏が登壇。間もなくPlayStation 4版の実機プレイへと移行した。

 まず紹介されたのがオプション画面。日本語版と英語版の切り替えのほか、BGMや効果音の音量調整、文章スキップに揺れ演出、コントローラ振動のオン・オフ、メッセージウィンドウの透過率調整など、細かい設定が可能になり、オリジナル版にも増して快適な環境でゲームをプレイできるようになった。特にスキップは三段階に設定でき、よりテンポ良く会話を読み進めていけるようになっている。

 また、収録された三作のセーブデータはそれぞれ、全体の進行データ1つと中断データ1つの実質2つしか作成できなかったが、本作では10個まで作れるように。しかも、日本語版、英語版それぞれ10個作れるとのことで、実に20倍に膨れ上がっているとのこと。過去作における、プレイヤー各々のお気に入りエピソードのやり直しにおけるハードルも大分下がっているようだ。

 オプションの紹介が終わった後は、初代『逆転裁判』の第三話「逆転のトノサマン」の導入部分がお披露目。まずは探偵パートから紹介されたが、ここでもオリジナル版からの改良点として、『逆転裁判5』以降より導入された調べ終えたポイントの「チェックマーク」が導入されていることが明らかになった。これにより、同じ場所を何度も調べてしまうことも起きにくくなっているようだ。

 グラフィックも鮮明になり、回想シーンにおけるオバチャンの姿が表情も含め、クッキリと確認できるようになっている。そもそも、オバチャンはあの見た目なら、クッキリしなくても十分に分かるのでは……と取材していた筆者は思ったのだが、これ以上は言及しないでおこう。オバチャンからマシンガントークをかまされかねない。

 探偵パートが一通り終わった後は法廷パートへ。こちらもグラフィックの強化具合が分かる場面として、御剣の目が泳ぐ様が分かり易くなっていた。オバチャンよりもこっちをクローズアップした方が……って、そんなこと言ったら、またオバチャン・マシンガンを放たれかねない。止めよう。下手に刺激したら、光線銃でビームも撃ってくるかもしれない。

 更に続けてニンテンドーDS版で新たに追加された五話「蘇る逆転」が紹介。このエピソードと言えば、ニンテンドーDSのタッチスクリーン、マイク機能を活用した「カガク捜査」が最大の魅力だ。今作は、それらのデバイスを持たないハードで販売されるという事で、いずれもボタン操作に刷新。ルミノール試薬の吹きかけ、指紋検出時のアルミ粉を撒く操作はコントロールスティックでカーソルを動かしてボタンを押すというものになっていることが確認できた。

 また、このエピソードでは証拠品が3Dモデルで描写され、様々な角度から確認できるのも魅力の一つ。この3Dモデルも今回の制作に当たって新たに作り直しているようで、鮮明なモデルになっていることを目にすることができた。

 実機プレイは「蘇る逆転」の指紋検出が終わり、決定的な証拠が出てきてしまった展開が描かれて終了。児玉氏もここで退場となった。

 気になる今作の発売日は2019年初頭。既にコレクターズ・パッケージ、イーカプコン限定版の発売も決定していて、前者にはゲームソフトに加え、新アレンジ2曲を追加したCDも付属されるとのこと。更にパッケージジャケットは、シリーズのキャラクターデザインを務める岩元辰郎氏による描き下ろしになるとのことだ。詳細は今後に発表されるようなので、楽しみに待とう。

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