Perfumeが『Reframe』公演で示した、新しいライブパフォーマンスのあり方

Perfumeが『Reframe』公演で示した、新しいライブパフォーマンスのあり方

Perfumeが教えてくれる、テクノロジーの本質

 今回のライブでも、先に紹介した「FUSION」を披露。メンバー3人をモーションキャプチャーした3Dデータを用いて、それぞれの影が巨大化してそれぞれの動きと同期した。

 キレのあるダンスと楽曲に合わせて影の大きさが変化するダイナミックな演出が重なる光景は、まさにアートともいうべき。中田ヤスタカの手腕が光るテクノポップサウンドの迫力を際立たせていたように思う。メンバーと舞台装置が一体となり、一つの作品としてステージ上に展示されているかのようだった。

 また、イベント開催前から話題となっていた、ファンが撮影した“大切な写真”を用いたパフォーマンスも紹介したい。

 投稿された写真は、家族の集合写真から友人とのツーショット、結婚式の記念写真などさまざま。ステージ上に映し出された写真をデータ解析し、MVの一部にマッチングしていく。その後、写真は光る粒子に変換され、ステージ中央部でパフォーマンスを行う彼女たちに吸い込まれていく演出がなされた。

 演出に使用した楽曲は「願い」。Perfumeの曲の中でもゆったりとしたテンポで、3人の“歌”にフォーカスしている曲だ。歌詞も含め、柔らかく暖かい印象を受ける楽曲と、ファンから寄せられた写真を活用した演出は非常にマッチしていた。のっちはライブ終了後に「テクノロジーは人間が作る、温度や愛があるものだと思ってます。今回は皆さんに写真を投稿していただいて、その写真と一緒に私たちがパフォーマンスをしましたが、そんなふうに皆さんと同じステージに立って1つの作品を作り上げるのは、テクノロジーがないとできないことだなと思います」とコメント。

 時として無機的な印象を感じることもある「テクノロジー」という言葉だが、彼女たちのパフォーマンスは、テクノロジーを利用しなければ紡げない有機的な物語があることを教えてくれる。

 かしゆかの「3人で積み重ねてきたものや、スタッフさんと作り上げてきたもの、それを観てくれてたファンの人たちの思いが再構築されて、新しいと感じながら懐かしいと思える、心が温まるものができました」という発言からも、テクノロジーが内包する本質的な意義を感じられるのではないだろうか。

 最後には、最新曲「無限未来」が披露され、MCなしのノンストップで行われたライブが終了した。会場に訪れたファン全員が、息つく暇もない濃密な時間を過ごしたことだろう。

 あ〜ちゃんの「私たちPerfumeを通して、テクノロジーがもっと身近で温かいものだってみんなに知ってもらえたらうれしいです」というコメントにあるように、今後の活躍と進化が期待されるばかりだ。

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(写真=上山陽介)

■オバラ ミツフミ
94年、秋田出身。『SENSORS』や『AMP』などビジネス領域を中心に、幅広いジャンルで執筆。最近は『SUUMOタウン』など街情報についても。人肌のぬくもりを感じる文章が得意です。

『This is NIPPON プレミアムシアター「Perfume × TECHNOLOGY」presents “Reframe”』2018年3月21日 NHKホール セットリスト

01. Recollect
02. DISPLAY
03. Record
04. Butterfly
05. シークレットシークレット ~ シークレットシークレット(Reframe Remix)
06. エレクトロ・ワールド
07. FUSION
08. Three Walks
09. 願い
10. 無限未来

■番組情報
NHK BSプレミアムにて4月29日(日・祝)にオンエア。
国際放送のNHKワールド JAPANでも5月20日(日)に放送予定。

Perfumeオフィシャルサイト

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