『GTO』不機嫌キャラは生見愛瑠の資質を引き出す 北里琉が年頃の女子の感情の揺れを体現

9月7日に放送された『GTO』(カンテレ・フジテレビ系)第8話は、鬼塚(反町隆史)がドラマを“病欠”した。
第8話の中心になったのは副担任の柏原(生見愛瑠)。鬼塚と違ってまじめで教えるのがうまい柏原は、鬼塚と違う意味で“問題教師”だった。柏原は、夏風邪をこじらせて療養中の鬼塚に代わって担任を務めることになった。

以前から教師という職業に執着がないと公言する柏原は、希望していた会社から中途採用の内定が出たことで、ついに教師を辞めることを決意する。鬼塚からは引き留められたが、柏原の気持ちは変わらなかった。ある事件が起きるまでは。

パパ活を行う担任の教師。これだけ見るとどんなドラマか想像がつかない。現実世界では、教師と生徒の不適切な関係がニュースで報じられるが、『GTO』では、一周回ってそれがドラマの起爆剤になる。98年版の『GTO』第7話では、若き日の鬼塚が親友の警察官・冴島(藤木直人)とテレクラで援助交際をしようとしたら、教えているクラスの生徒たちだった。

2026年版でパパ活をしようとしたのは、1年B組の石橋心愛(北里琉)だった。心愛の心のスキマが作中で描かれるのだが、同世代じゃないとなかなか理解できないかもしれない。心愛にはコンプレックスがあって周囲と比べてしまう。SNSに常時接続し、アテンション・エコノミーに囲まれる生きづらさが心愛の中にあって、ビジュへの過剰なこだわりもその現れといえる。

彼氏がほしいとか、目標があって勉強やスポーツに打ち込む、あるいは家庭の事情で夢を断念せざるを得ないといったわかりやすい課題に直面していない分、心愛の悩みは深刻だ。心愛の話を聞いた柏原は逆ギレしてしまう。生徒たちの「承認欲求に付き合ってる暇はないの」と言う柏原も心愛と同質の悩みを抱えている。

そんな心愛や柏原に対して鬼塚の態度はシンプルである。同じ目の高さで対等に接するところから、彼女たちが自分自身で答えを見つける手助けをすることになった。鬼塚と柏原が目の前で言い争う様子を目にした心愛にとって、大人が本音でぶつかり合う姿を見られたことが得がたい経験であり、大人も子どもと同じように悩んでいることがわかって、コンプレックスを払拭するきっかけになったのではないだろうか。



















