『スパイダーマン:BND』世界興収20億ドル突破 『オークストリートの異変』は全米初登場3位

『オークストリートの異変』全米3位に初登場

 『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』の全世界興行収入が20億ドルを突破した。これは史上8作目の快挙であり、公開17日での突破は『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)の11日に次ぐ史上2番目の速さ。『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021年)を抜き、ソニー・ピクチャーズ史上最大のヒット作にもなった。

『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』©︎2026 CPII. All Rights Reserved. ©︎ & TM 2026 MARVEL

 8月14日~16日の北米週末ランキングでは3週連続No.1で、週末興収は7000万ドル。前週比51%減ながら、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015年)に次ぐ歴代2位の第3週末成績を記録した。北米累計は7億8583万ドルで、『アバター』(2009年)を抜き歴代4位に浮上。映画史上初となる北米興収10億ドル、世界興収30億ドル超えもありうるのではないかといわれている状況だ。

 もっとも今週は、サマーシーズンに出現した異色の恐竜映画『オークストリートの異変』に注目しよう。アン・ハサウェイ&ユアン・マクレガー主演で、1980年代初頭の郊外に暮らす一家が、街ごと文字通りの“異変”に襲われるSFパニックスリラー。J・J・エイブラムスが製作を、『イット・フォローズ』(2015年)のデヴィッド・ロバート・ミッチェルが監督・脚本を務めた。

『オークストリートの異変』©︎2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

 謎のベールに包まれていた感もある本作だが、北米興収は3446館で2100万ドルのスタート。IMAXを含むプレミアムラージフォーマット上映は週末興収の約15%を占めた。また、世界興収は4700万ドル。製作費は8000万ドルとあってコスト回収のハードルは高いが、オリジナル脚本のパニック映画としてはひとまず善戦だろう。

 観客の最大層は、25歳以上の男性で45%。『プラダを着た悪魔2』も記憶に新しいアン・ハサウェイの主演作だが、女性客よりもジャンル映画のファンを集めた。25歳以上の女性は28%、25歳未満の男性は14%、25歳未満の女性は13%。

 もっとも12歳未満の子どもは10%、ファミリー層の成人も17%だから、「ファミリー映画らしさ」とは裏腹にずいぶん大人向けの興行だ。Rotten Tomatoesでは批評家スコア86%・観客スコア77%、映画館の出口調査に基づくCinemaScoreは「B」評価。批評家に対して観客の賛否がやや分かれているようだが、口コミでどこまで数字を伸ばせるか。

 かたや『オークストリートの異変』にわずか50万ドル差まで迫ったのが、第4位の『パウ・パトロール ザ・ダイノ・ムービー』だ。人気アニメ『パウ・パトロール』の劇場版第3弾で、日本では7月24日から公開中。遅れて公開された北米では、3545館で週末興収2050万ドルを記録した。

『パウ・パトロール ザ・ダイノ・ムービー』©2026 Paramount Pictures. All rights reserved.

 『パウ・パトロール』は2013年のテレビシリーズ開始から13年を迎え、テレビや配信、玩具、イベントなどのメディアミックスで観客をつかんできた。北米オープニング成績こそ、前作『パウ・パトロール ザ・マイティ・ムービー』(2023年)を下回ったが、海外ではすでに4850万ドルを稼ぎ出しており、世界興収は6900万ドル。前作の2億ドル超えは難しそうだが、製作費は4000万ドルなのでビジネスとしては堅調だ。

 Rotten Tomatoesでは批評家81%・観客95%、CinemaScoreは「A」評価。観客の50%を保護者が、36%を12歳未満の子どもが占めているあたり、『オークストリートの異変』がつかめなかったファミリー層を確実に動員したことがうかがえる。

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