『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』第83回ヴェネチア映画祭コンペ部門出品へ

9月11日に公開される塚本晋也監督の新作映画『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』が、第83回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に正式出品されることが決定。あわせてキャラクタービジュアルが公開された。
原作は、ベトナム戦争に従軍したアレン・ネルソンが、自らの戦争体験と帰還後の葛藤を綴ったノンフィクション。ネルソンさんは来日後、自らの戦争体験をもとに日本全国で1200回以上の講演を行い、“ほんとうの戦争”とは何かを語り続けた。
第71回ヴェネチア国際映画祭コンペティションに出品された『野火』などで知られる塚本監督が、ネルソンさんの証言をもとに“戦争加害者の傷”というテーマに真正面から挑んだ本作。撮影は、ニューヨーク、タイ、ベトナム、日本と、国境を越えて敢行された。
アレンは、ニューヨークの貧しい家庭に生まれ、差別と貧困から抜け出すため18歳で海兵隊に入隊する。沖縄のキャンプ・ハンセンを経て、1966年、映画のヒーローのように誇り高い兵士になれると信じ、彼はベトナム戦争の最前線へ送られる。だがそこで待っていたのは栄光ではなかった。村人の中にベトコンが紛れ込んでいるという理由で、老若男女すべてが疑われ、命を奪われていく。ただ人を殺すことを強いられる、恐るべき凄惨な現実だった。命を奪う経験を重ねるうち、アレンの心は次第に感覚を失っていく。23歳で帰国した彼を待っていたのは、戦場の記憶に縛られる日々だった。大きな音や暗闇に怯え、家族との関係も崩壊し、やがてホームレスへ。孤独と絶望の中で生きるアレン。そんな彼に真正面から向き合い、救い出そうとする退役軍人病院のダニエルズ医師が現れる。
ベトナム戦争で“加害者”となった過去に苦しみ続ける壮年期のアレン・ネルソンを演じるのは、ブロードウェイミュージカル『RENT』のオリジナルキャストであるロドニー・ヒックス。そんなアレンに寄り添い、彼の心の再生を支える医師ニール・ダニエルズ役は、『シャイン』や『英国王のスピーチ』、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のヘクター・バルボッサ役で知られるアカデミー賞俳優ジェフリー・ラッシュが担当した。そのほか、青年期のアレン役を本作が映画初出演となるマーク・マーフィー、戦争による心の傷に苦しむアレンを献身的に支え続ける妻・リンダ役をタチアナ・アリ、アレンの活動をサポートする日本人・黒井役をリリー・フランキーがそれぞれ演じる。
第51回トロント国際映画祭のスペシャル・プレゼンテーション部門への正式出品も決定している本作。今回のヴェネチア国際映画祭とトロント国際映画祭への正式出品を受けて、塚本監督は「このとても重要な場で、アレン・ネルソンさんが命を吹き返す機会を与えてくださったことに感謝します。世界がきな臭くなってきた今、ひとりでも多くの人にアレンさんの体験と生き様を見ていただきたいと思います」とコメントを寄せている。
あわせて公開されたキャラクタービジュアルは、4人のメインキャストが演じるそれぞれのキャラクターの苦悩や葛藤が捉えられている。
■公開情報
『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』
9月11日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
出演:ロドニー・ヒックス、ジェフリー・ラッシュ、マーク・マーフィー、リリー・フランキー、タチアナ・アリ
監督・脚本・撮影・編集:塚本晋也
原作:アレン・ネルソン『「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」 ベトナム帰還兵が語る「ほんとうの戦争」』(講談社文庫刊)
参考文献:アレン・ネルソン『戦場で心が壊れて 元海兵隊員の証言』(新日本出版社刊)
配給:キノフィルムズ
提供:木下グループ
©Mr. Nelson, Did You Kill People? Film Partners
公式サイト:nelsonsan.jp
公式X(旧Twitter):@nelsonsan_movie



























