佐野勇斗、M!LKを忘れさせる“憑依力” 『君の好きは無敵』で証明する役者としての真価

那須田と林田は両極端だが、NHK連続テレビ小説『おむすび』で演じた不器用で実直な野球少年や、『マイダイアリー』(ABCテレビ・テレビ朝日系)で演じた恵まれた才能を持ちながらも影を落とした大学生など、役の振り幅は自由自在。声優初挑戦となった『トイ・ストーリー5』でもハイテンションでちょっぴりニヒルなスマーティー・パンツ役で驚異の憑依力を披露しており、改めてその稀有な存在感を世に示している。
『トイ・ストーリー5』佐野勇斗はなぜハマった? スマーティー・パンツ役が高評価の理由
『トイ・ストーリー5』で声優初挑戦の佐野勇斗は、作品の“声の質感”を掴むため8〜9割を録り直し、俳優の存在を消してスマーティー・…きっと佐野は『君の好きは無敵』で演じる瀬尾と同様、自分が携わっているキャラクターへの愛情が強いのだろう。それを感じさせるのが、インタビューでの言葉。瀬尾を演じる上で意識していることについて聞かれた佐野は、「瀬尾は、“偏屈”という言葉だけでは片付けられないと思っていて。ただまっすぐに好きなものを追求して、自分の中では筋を通してやっていることが、周りからすると偏屈に見えてしまう。だからこそ、『キャラクターが好き』という気持ちを一番大事にしようと思いました」と語っている(※2)。瀬尾は偏屈で変人なキャラクターデザイナーという時点で、十分すぎるほどキャラが立っているが、一歩間違えれば、奇抜さだけを強調した、とってつけたような人物にもなりかねない。だが、佐野が深い解釈をもとに「キャラクターへの愛」という一本軸を敷いていることによって、突飛に見える振る舞いにも一貫性が生まれ、瀬尾が記号的な“変人キャラ”ではなく、好きなものに誰よりも誠実な人間として立ち上がるのだ。

瀬尾が大手キャラクター会社・MERRYを辞め、独立したのもキャラクターへの愛ゆえ。どんな苦境に立たされても自分の“好き”に背くことはせず、孤軍奮闘してきた瀬尾の第1話での涙に心を揺さぶられた視聴者は多かったのではないか。そこに現れた強力な助っ人・杏奈に反発しつつ、最後は言い負かされてしまう瀬尾の反抗期の子供みたいな可愛らしさも堪能しながら、2人の挑戦を応援したい。
参照
※1. https://www.crank-in.net/trend/interview/179914/2
※2. https://realsound.jp/movie/2026/07/post-2456499.html
■放送情報
火曜ドラマ『君の好きは無敵』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜22:57放送
出演:松本若菜、佐野勇斗、小野花梨、金田哲(はんにゃ.)、中村隼人、白本彩奈、島崎和歌子、藤井隆
声の出演:あの(シニカルモルコ役)
脚本:宮本武史
演出:竹村謙太郎、府川亮介、渡部篤史、尾本克宏ほか
主題歌:星野源
プロデューサー:岩崎愛奈
協力プロデューサー:小髙夏実
編成:吉藤芽衣
取材協力:株式会社サンリオ
製作:TBSスパークル、TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/kiminosukihamuteki_tbs/
公式X(旧Twitter):@kiminosuki_tbs





















