“メロい”はいつから使われるようになった? 松下洸平、寺西拓人など“メロ俳優”から考察

“メロい”はいつから使われるようになった?

 いまだによくわからないが、なんとなく使っている言葉がある。「メロい」だ。ようやく「エモい」を自分なりに使いこなせたと思えば、彗星のごとく「メロい」が現れた。その起源はよく知らない。流行語というのは得てしてそういうもので、定義も曖昧なまま、俳優やアイドルへの褒め言葉として、気付けばみんなが「メロい」を口にしている。

 どうやら意味としては、「メロメロになる」「メロメロになるくらい魅力的」というニュアンスらしい。つまり「メロい」とは、対象そのものを評する言葉ではなく、使う側の主観によるものなのだ。私が「メロメロになるほど魅力的」と感じたならば、それはまごうことなき「メロい」なのである。

 あえて「メロい」を定義づけるとしたら、「カッコいい」や「イケメン」「かわいい」など既存の表現では言い表せぬなにかを指す言葉なのだろう。既存の言葉では事足りないからこそ「メロい」が生まれたのだ。

 ちなみに私のX(旧Twitter)のポストの中で、現存する最古の「メロい」は、今田美桜版『花咲舞が黙ってない』(2024年/日本テレビ系)に出演する上川隆也に使っていた投稿にある。
 
 『花咲舞が黙ってない』といえば、メガバンクを舞台に、「臨店班」の花咲舞(杏)と上司の相馬(上川隆也)が、各支店で起こる不祥事やトラブルを鮮やかに解決してゆく痛快お仕事ドラマだ。2024年版では山本耕史に相馬役が引き継がれ、上川は舞(今田美桜)のおじ・花咲健としてカムバック! 「やれやれ……」と部下の暴走にぼやきながらも、いざというときは頼りになる理想の上司が、令和版では年頃の姪を心配してやまない過保護気味な小料理屋の店主へ。大人の色っぽさと生活感が入り混じったあの感じ……いま思い返しても、あれは「メロい」に当てはまるだろう。

Netflixシリーズ『匿名の恋人たち』

 それから私もたびたび「メロい」を使うようになるのだが、個人的な肌感として、2025年最も「メロい」を観測した作品は、Netflixの『匿名の恋人たち』である。他人に触れられない潔癖症の壮亮(小栗旬)と、人の目を見て話すことができない視線恐怖症のハナ(ハン・ヒョジュ)が、チョコレートをきっかけに心を通わせていくラブストーリーだ。

 『リッチマン、プアウーマン』(フジテレビ系)以来の恋愛ドラマとなった小栗とともに、激メロ旋風を巻き起こしたのが、約18年ぶりのドラマ出演となった赤西仁。演じた寛は、ジャズバーのオーナーで、ハナの憧れの存在。女性たちにもモテモテでありながら、恋多き精神科医・アイリーン(中村ゆり)に健気な片思いを続けるという、少女漫画の夢を全部乗せしたような役だ。「色気がありすぎる」という前代未聞の理由で本編からカットされたベッドシーンは、のちにYouTubeで公開され、現在までに約159万回再生を記録している。

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