木村文乃とラウールの貴重な裏話も 『愛の、がっこう。』“愛”が詰まったBlu-ray&DVD BOX

『愛の、がっこう。』特典映像を解説

 1年間に放送される連続ドラマの数は100本以上。絶えず多くのドラマが産み落とされる中で、折りにつけて「面白かったな」と思い起こされる作品との出会いは貴重だ。多くの人にとって、そんな作品の一つであると思われるドラマ『愛の、がっこう。』(フジテレビ系)のBlu-ray&DVD BOXが5月15日に発売された。

「愛の、がっこう。」Blu-ray&DVD BOX発売記念PV

 『白い巨塔』(フジテレビ系)、『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系)などを手がけた名コンビの脚本家・井上由美子と演出家・西谷弘がタッグを組み、真面目すぎる高校教師・愛実(木村文乃)と夜の世界を生きるホスト・カヲル(ラウール)による禁断の純愛物語を紡いだ本作。

 Blu-ray&DVD BOXを手に入れたら、まずは毎話の見どころを収めた特典映像内のPR集をチェックしてほしい。連日30度を超えた2025年夏、暑さも忘れるほどに愛実とカヲルの恋の行く末を、固唾を呑んで見守った日々が蘇ってくるはずだ。

 特典映像には、木村とラウールがポスタービジュアルの撮影に臨んだ際のメイキングも収録されている。そこで完成したポスターほど、物語を端的に、かつ過不足なく伝えるものはないだろう。互いに昼と夜で、本来交わることのない世界で生きながら、運命に導かれるように出会った愛実とカヲル。そんな二人が、それぞれ一日の終わりと始まりを迎える前の一瞬の間に、読み書きが苦手なカヲルに愛実が文字を、世間知らずな愛実にカヲルが恋愛を教える“個人授業”を通して惹かれ合い、同じ空の下で生きるために足掻いていく。

 制作発表会見で、主演の木村が脚本の印象について「なんとも形容のしがたいザワザワ感が沸き立って、思わず気持ちが前のめりになるような気持ちになったので、これはもうやる以外に選択肢がないなということで、二つ返事でお受けしました」と語っていたように、本作は毎回、私たちの心に次週まで引きずっていく余韻を残していった。その“ザワザワ感”は、一筋縄ではいかない登場人物たちを乗せた、これまた一筋縄ではいかないストーリーによるものではないだろうか。

 本作は主役の愛実とカヲルでさえ、完璧な人間ではなかった。元恋人への付きまとい行為で警察沙汰を起こし、やりがいのある出版社の仕事も退職せざるを得なくなって、海に身投げした過去を持つ愛実。ずっと古い価値観を持つ両親の庇護のもとで生きてきた箱入り娘の彼女は主体性がなく、かと思いきや妙に大胆なところもあって、ハラハラさせられたことも一度や二度ではない。それでも手に余るほどの愛を燃料に、鳥籠を飛び出し、自分が信じた道を進んでいく彼女に人は変われるという希望を抱かずにはいられなかった。クランクイン&オールアップ集で木村が「最初は愛実をどう演じていいかわからなくて、西谷監督に弱音を吐く毎日だった」と語っていたが、そんなふうに悩みながら作り出したからこそ、愛実は奥行きのあるキャラクターになったのではないだろうか。

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