黒崎煌代が日本の話題作を席巻する理由 『ブギウギ』から『サバ缶』へ“規格外”の現在地

黒崎煌代という俳優の歩みに、私たちはついていけるのだろうか──。

新たに放送がスタートしたドラマ『サバ缶、宇宙へ行く』(フジテレビ系)を観ていて、ふとそんなことを思った。彼が民放の連続ドラマに出演するのは、これがはじめてのこと。意外だが、思い返してみればたしかにそうだ。映画ファンにとってはおなじみの存在にして、若手俳優の中では信頼度ナンバーワン級の人物。だが、テレビ作品で見かける機会は少ない。
なぜ、彼の歩みについていけないかもしれないと感じるのか。その理由について記してみたいと思う。

この『サバ缶、宇宙へ行く』(以下、『サバ缶』)とは、新米高校教師とその生徒たちが力を合わせ、“宇宙食開発”という壮大な夢に挑戦するさまを描くもの。主演の北村匠海が教師の朝野峻一を演じ、生徒役には出口夏希をはじめとするフレッシュな顔ぶれが並んだ。その中に、黒崎がいる。演じるのは寺尾創亮というキャラクターだ。
新進気鋭の若手俳優たちの中において、その存在感はバツグン。劇中で発した第一声はまとまったセリフではなかったが、彼がこのクラスにおいて、いや、この作品において特別な存在であると、教師の朝野も視聴者もすぐさま理解したことだろう。これはもちろん脚本段階から用意されていた展開のはずだが、具体的にシーンを立ち上げてみせたのは黒崎だ。その泰然としたキャラクターは、居眠りを注意してきた教師への表情と声のリアクションによって生まれた。





















