高橋一生の集大成にして代表作に? 『リボーン ~最後のヒーロー~』で挑む“制約”の演じ分け

高橋一生、『リボーン』で挑む制約の演じ分け

 高橋一生が主演を務める連続ドラマ『リボーン ~最後のヒーロー~』がテレビ朝日系でいよいよスタートする。

 本作は、カリスマIT社長として成功を収めた根尾光誠(高橋一生)が何者かに殺害されるも、自分と瓜二つのクリーニング店跡取り・野本英人(高橋一生)に転生する、“社会派転生ヒューマンドラマ”。

 “転生もの”ドラマでは、鈴木亮平が一人二役を務めた『リブート』(TBS系)が記憶に新しいが、本作はさらに“タイムリープ”の要素もプラス。光誠は英人として2026年の世界から2012年の世界へ戻り、かつて自らが冷遇した下町の人々と交流しながら、14年分の未来の記憶を武器に自身を殺害した犯人を追っていく。その中で富と名声を極めた光誠は、真逆の境遇で人生の意味を考えていく。

 高橋の“別人格”演技といえば、『天国と地獄〜サイコな2人〜』(2021年/TBS系)を思い出す人も多いことだろう。高橋は、サイコパスな殺人鬼の顔を持ったベンチャー企業の社長でありながら、ひょんなことから新月の夜に警視庁刑事部捜査第一課の刑事・望月彩子(綾瀬はるか)と入れ替わってしまう日高陽斗役を演じた。陽斗は知的な中に猟奇的な側面を見え隠れさせていたが、中身が彩子となると急激な身体と環境の変化に戸惑い、時折気弱なところを見せるようになり、かわいらしい乙女のように。逆に生真面目だった彩子はニヒルな笑みを浮かべる女性に変貌した。

 だが、2人の素晴らしい演技力が物語を牽引していったことを前提で言い換えると、性別が変わるというのは極端な変化でわかりやすく表現ができる。その点を考えれば、本作の光誠と英人は、外見がほとんど同じで中身だけが異なる。また、光誠としては置かれている環境が変わるが、周囲に中身が変わっていることを悟られてはならず、未来から来たということも隠しておかねばならない。陽斗役と比べると、演じる上では“制約”が格段に増えたと考えることもできるのではないだろうか。

 高橋が得意とするのは、『インビジブル』(2022年/TBS系)やテレビ朝日ドラマプレミアム『ブラック・ジャック』(2024年)で見せた、冷徹という言葉が似合うほどの鋭さを兼ね備えた、クールさや数歩先の未来まで見えているかのような知性を感じさせる佇まいだ。本作で光誠は、“時代のカリスマ”と称され、次第にITのトップ企業を蹴落として業界の頂点に君臨する野望のために邁進し、「冷酷無比」と評されるようになる。“光誠のターン”では、この策略家らしい一面が存分に楽しめるだろう。

 一方で、英人は東京・下町の寂れたシャッター商店街に店を構え、懸命に働く青年。“英人のターン”では、『6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱』シリーズ(テレビ朝日系)や『恋せぬふたり』(2022年/NHK総合)などで高橋が演じてみせた、繊細で揺れ動きやすいのに人のことが放っておけない不器用な優しさが全面に出てくるはずだ。

 こうしてひとつの作品の中で、高橋の異なる魅力を味わうことができる本作は、現時点での彼の集大成となり、代表作となる予感がする。まずは第1話、高橋が光誠と英人をどのように演じ分けるのかに期待して放送を楽しみに待っていたい。

■放送情報
『リボーン ~最後のヒーロー~』
テレビ朝日系にて、4月14日(火)スタート 毎週火曜21:00〜21:54放送
※初回拡大スペシャル
出演:高橋一生、中村アン、鈴鹿央士、横田真悠、小日向文世、市村正親
脚本:橋本裕志
演出:藤田明二、麻生学、二宮崇
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:山形亮介(テレビ朝日)、中込卓也 (テレビ朝日)、河野美里 (ホリプロ)、奥村麻美子(ホリプロ)
制作協力:ホリプロ
制作:テレビ朝日
©︎テレビ朝日
公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/reborn/
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