日曜劇場の“新たな名作”誕生の予感 堤真一が『GIFT』にもたらす圧倒的な引力と説得力

新たな名作誕生の予感がする。4月12日21時からスタートする日曜劇場『GIFT』(TBS系)は、暗闇の底で苦闘するあなたに光を届ける作品だ。この記事では、第1話の試写会に参加した筆者がドラマの見どころを紹介する。

車いすラグビーという言葉を聞いたことがある人は多いだろう。しかし、どんなスポーツかと聞かれたら、答えられる人は少ないかもしれない。2024年にパリパラリンピックで日本代表が金メダルを獲得した車いすラグビーは、1977年にカナダで考案されたスポーツである。四肢に障がいのある選手たちが「ラグ車」と呼ばれる競技用車いすに乗り、バスケットボールと同じサイズのコートで4対4で戦う。ボールを保持してトライラインに達すると得点が入るルールだ。
今作は車いすラグビーを題材にしている。かつて強豪として名をはせた「ブレイブブルズ」は、今や下位を低迷する弱小チーム。選手たちもバラバラで、復活への道のりは険しい。ブルズをどう立て直すかがドラマを貫く軸となる。

『GIFT』でもう1つの重要なモチーフが宇宙物理学だ。主人公の伍鉄文人(堤真一)はブラックホールの研究をする准教授。伍鉄は周囲も認める“天才”だが、天才であるがゆえの困難も抱えていた。伍鉄は従姉妹の雅美(吉瀬美智子)がヘッドコーチを務めるブルズの練習を見学し、目を輝かせる。そこから頂点を目指す伍鉄とブルズの歩みが始まる。
堤真一が天才物理学者を演じる。それを知って脊髄反射で想起したのが、映画『容疑者Xの献身』の天才数学者で高校教師の石神哲哉だ。ただし悲壮感が漂う石神に対して、今作の伍鉄は天衣無縫の快活なキャラクター。とはいえ数学と物理学ということで、まとう空気は近いものがある。伍鉄はいわゆる“変人”キャラだが、挙動不審な中年おじで言えば『スーパーサラリーマン左江内氏』(日本テレビ系)の主人公・左江内英雄も浮かぶ。何が言いたいかと言うと、堤のおもしろいところをギュッと凝縮したのが伍鉄で、それくらいキャラが立っているということだ。

堤が対峙し、ともに歩むブルズのメンバーは多彩だ。輝きを失ったエースの宮下涼に山田裕貴が扮する。挫折を味わい、どん底から這い上がろうとする宮下に感情移入せずにはいられない。チームメイトには、細田善彦、円井わんたち演技巧者をはじめ、八村倫太郎や越山敬達ら期待の若手、お笑いコンビ「ずん」のやす、ピン芸人のノボせもんなべなど、ユニークな顔ぶれがそろった。
ブルズを取材する雑誌記者の霧山人香役に有村架純、ライバルチーム「シャークヘッド」のヘッドコーチ・国見明保役として安田顕も出演。国見は第1話でインパクトのある場面があって、こちらも見逃せない。さらに『波うららかに、めおと日和』(フジテレビ系)が記憶に新しい、俳優として進境著しい本田響矢が加わる。コートの中と外で、予測不能の化学反応が見られそうだ。

伝統枠の日曜劇場は、1月期の『リブート』(TBS系)が反響を巻き起こす中で、7月期には2クール連続で『VIVANT』続編の放送が発表されている。挟まれる格好になった『GIFT』が期待に応えられるか注目されるが、第1話を観る限り、その心配は杞憂で終わりそうだ。「ギフト」という手垢のついた言葉をタイトルにしたのは、それだけ真摯に伝えたいメッセージがあるからだろう。少なくとも、いま壁にぶつかって苦しんでいる人にとって必ず響くものがあると感じた。
最後に第1話の台詞を引用して記事を締めくくりたい。「宇宙は偶然という名の奇跡にあふれています」。この瞬間にも宇宙は拡大し、活動を続けている。奇跡をその目で目撃してほしい。
■放送情報
日曜劇場『GIFT』
TBS系にて、4月12日(日)スタート 毎週日曜21:00~21:54放送
出演:堤真一、山田裕貴、有村架純、本田響矢、細田善彦、細田佳央太、円井わん、越山敬達、八村倫太郎、やす(ずん)、水間ロン、冨手麻妙、ノボせもんなべ、杢代和人、宮﨑優、生越千晴、町田悠宇、澤井一希、中山脩悟、田口浩正、西尾まり、真飛聖、麻生祐未、菅原大吉、吉瀬美智子、玉森裕太、安田顕、山口智子
脚本:金沢知樹
企画・演出:平野俊一
演出:加藤尚樹、伊藤弘晃
プロデューサー:宮﨑真佐子、内川祐紀
協力プロデューサー:中澤美波
監修・協力:一般社団法人日本車いすラグビー連盟
製作著作:TBS
©TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/GIFT_tbs/
公式X(旧Twitter):@gift_tbs
公式Instagram:gift_tbs
公式TikTok:@gift_tbs






















