福地桃子が見つけた“アナログな繋がり”の温かさ 『ラジオスター』で届けたい“今の能登”

アナログな手触りの強みとエンタメが持つ力

ーーカナデたちがラジオ番組を作るように、福地さんたちも役者としてエンタメを作るという点で重なる部分があると思います。今回、エンタメの意味を感じ直すことはありましたか?
福地:自分の言葉を届けるという意味では重なる部分があって、日常で自分が感じている感覚が役立つと思いました。自分たちの仕事でも、ここで楽しめたら、きっとこの役が終わった後の生活も風通しの良いものになるんじゃないかと。カナデはいろいろな場所にすぐに自然に溶け込める人だと思っていて、それは誰かに寄り添う力が人よりもあるからこそ、カナデにとっていい部分もあったり悪い部分もあったり。そんなことと向き合っていく日々でもありました。ラジオを通して、自分の感情と見え方が少しちぐはぐになる瞬間も出てきます。でも、その壁にぶつかったときこそ、近くにいてくれる、自分を良く知ってくれる能登の人たちが心をほぐしてくれるんです。どんどんカナデが心を開いていき、未知の体験に挑戦していく姿に、私自身も勇気をもらっている時間でした。

ーーいろいろと心苦しいこともある今の世界で、本作に登場するある種「善」の人たちの姿は、すごくいい循環を生むのではないかと感じています。
福地:この物語には、いろんなものを背負った人が登場します。一緒に笑ったり、泣いたり、時間をともにすることができる「ラジオスター」という存在がとても愛おしく、心強い居場所だと感じます。それがラジオブースじゃなくても、日常からそんなことがあったら素敵だなと思う。人のなんでもない話を聞く、そして自分の話をできる場所があるというのは、大事なことだと思います。

ーー本作は「夜ドラ」枠ということで、毎日15分、夜の時間帯に放送されます。明日を迎える前に本作が放送されることは大きな意味がありそうです。
福地:いろんな自然の音だったり、空気、そして匂いまでも感じてもらえるんじゃないかというくらい、力強い映像になっています。そこを逃さず観てもらいたいですし、寝る前に、気持ちが柔らかくほぐれる瞬間がこのドラマの中に少しでもあったらいいなと思っています。
■放送情報
夜ドラ『ラジオスター』
NHK総合にて、毎週月曜から木曜22:45~23:00放送(全32回)
NHK ONE(新NHKプラス)で同時・見逃し配信予定
出演:福地桃子、甲本雅裕、常盤貴子ほか
作:小寺和久
音楽:田渕夏海
主題歌:MISIA「舟いっぱいの幸を」(詞・曲 松任谷由実)
制作統括:福岡利武
プロデューサー:松木健祐
演出:一木正恵、小野見知、土井祥平、原田氷詩
写真提供=NHK






















