NHKドラマ『ラジオスター』輪島市で撮影 福地桃子「心に届けられるものがあると信じて」

NHK大阪放送局が制作する2026年春放送の連続ドラマ『ラジオスター』の撮影が、11月24日に石川県輪島市で行われた。
本作は、地震と豪雨に見舞われた奥能登の小さな町を舞台に、ラジオを通して町に笑顔を取り戻そうと奮闘する人々の姿を描く。脚本は『正体』『さがす』などで知られる小寺和久、演出は一木正恵が手がける。
主人公・柊カナデを演じるのは福地桃子。ボランティアとして能登を訪れ、松本功介の無謀な計画に巻き込まれてラジオパーソナリティを務めることになる役どころだ。福地は、「撮影は始まったばかりですが、すでに地元の皆さんの優しさに触れています」と語り、自身も能登を初めて訪れたことから、「この町の人ではないからこそ、彼女だからこそ、ドラマを見る人の心に届けられるものがあると信じています」と意気込みを語った。
ラジオ開局の発起人・松本功介を演じる甲本雅裕は、「撮影期間は日々“能登で暮らしている”感じです」とコメント。十数年前に訪れた際の記憶と現在の風景のギャップに触れつつ、「僕らはうつむいている場合ではなく、このドラマを明るくて楽しい作品にしないといけない」と決意を新たにした。
おしゃべり好きな主婦・小野さくら役の常盤貴子は、能登の復興状況について「『さて、ここからどうしよう』という局面に立たされているんだなと感じました」と実感を述べる。そして、「いまだからこそ、みんなで盛り上げていきたいので、そんなときに能登に撮影チームがいて、町がにぎやかになっているということが私にとっては何よりもうれしいです」と喜びを語った。
コメント
福地桃子(柊カナデ役)

撮影は始まったばかりですが、すでに地元の皆さんの優しさに触れています。おいしいご飯もあって、自然に囲まれた環境で、いるだけですごく心地いいなと感じています。
私は今回の撮影で、初めて能登を訪れることができました。演じるカナデも生まれも育ちも別の場所で、いろいろなご縁があって能登にやって来ます。この町の人ではないからこそ、彼女だからこそ、ドラマを見る人の心に届けられるものがあると信じています。この能登で感じたことを、カナデとして映像に残していけるように努めたいと思います。
甲本雅裕(松本功介役)

撮影期間は日々“能登で暮らしている”感じです。本当に楽しいです。能登は食べるものがすべておいしい! お店に入ると、これでもかというぐらい優しい人たちが迎えてくれます。
能登は十数年前に、ある映画の撮影でも訪れました。すごくいい町という記憶がありましたが、今回の撮影であらためて来てみると、どこに何があったのかわからなくなっていました。災害が起きるというのはこういうことかと身にしみて感じたからこそ、僕らはうつむいている場合ではなく、このドラマを明るくて楽しい作品にしないといけないなと思っています。
常盤貴子(小野さくら役)

一か月ぶりに能登を訪れて、いまの能登は(被災した建物の)解体が終わって時間がたち、「さて、ここからどうしよう」という局面に立たされているんだなと感じました。いまだからこそ、みんなで盛り上げていきたいので、そんなときに能登に撮影チームがいて、町がにぎやかになっているということが私にとっては何よりもうれしいです。ここからまた、共に歩んでいけたらと思います。
演出の一木さんは『まれ』からのつき合いで、いまの能登に寄りそったドラマにしたいという思いがあります。私たちもその思いをなるべく形にできるように、能登から元気を発信する気持ちで取り組んでいます。
■放送情報
連続ドラマ『ラジオスター』
NHKにて、2026年春放送
出演:福地桃子、甲本雅裕、常盤貴子ほか
作:小寺和久
音楽:田渕夏海
演出:一木正恵、小野見知、土井祥平、原田氷詩
制作統括:福岡利武
プロデューサー:松木健祐
写真提供=NHK





















