『DREAM STAGE』最終回が描いた“夢の連鎖” 中村倫也とNAZEが辿り着いた最高のステージ

『DREAM STAGE』最終回が描いた夢の連鎖

夢を叶える姿は、誰かの夢をも動かしていく

 理想の自分になり、他者から認められたい。そう強く願うほどに、人は周囲が見えなくなることがある。チェ代表が吾妻に勝つことだけに執着し、NAZEの国立ライブにTORINNERの東京ドーム公演をぶつけたのも、その一例だろう。夢の大きさが、人を孤独にしてしまう瞬間でもあった。チェ代表も、もしその悔しさややるせなさを素直に言葉にしていたら……。吾妻やジスPDとタッグを組んで、もっといい仕事をしていたかもしれない。ジスPDが伝えてくれたように、最後までTORINNERをトップアーティストに育て上げようとしたチェ代表の手腕は本物だったのだから。

 鬼の目にも涙。初めてその実力を真正面から認めてもらえた嬉しさと、どうしてこうなってからじゃないと近くにいた同志に気づけなかったのかという後悔。その両方が混ざった涙だったのではないか。だが、その涙を流すことができたのなら、きっとまたチェ代表も新たな一歩を踏み出せる。そんな希望も感じさせるシーンだった。どんなに大きな夢を叶えた人も、最初はみんな何もないところからスタートしたのだから。

 〈あの頃はなにもなくて それだって楽しくやったよ〉国立の舞台で、NAZEが歌った「メロディー」は第1話でも披露されていたもの。そのときはゴンの母、たったひとりのためのステージだった。だが、いまは8万人を前に堂々とパフォーマンスしている。でも、その歌に込められた思いは同じ。夢を追いかけている途中は、まだ手のひらには何もない。でも、それでも楽しいと思えるのが、夢を持つことができる人生の喜びなのだ。

 夢を叶えるNAZEの姿を見て、「次は俺の番か」と勇気づけられた吾妻。『DREAM STAGE』は、夢を叶える瞬間だけでなく、その夢が次の誰かを動かしていく連鎖までを丁寧に描いたドラマだった。頑張ればすべてがうまくいくなんて綺麗事は言わない。厳しい現実も、たしかにある。けれど、夢を持つことそのものが確実に人生を豊かにする。それは、まだ自分には何も力がないと思っている若者も、大きな挫折を経験した大人も同じだ。そして、誰かの夢を応援することも、また自分の夢になる。

 ドラマが幕を閉じても、それぞれの人生は続いていく。この国立のライブを目の当たりにした私たちの人生にも新生活のタイミングが訪れる。そして、NAZEは5月に世界デビューを果たすことが決定している。この国立のライブをきっかけに、それぞれが新たな夢に向かって走り出す。その姿がまた、誰かの夢を動かしていく。そんな連鎖を実感し、胸が熱くなるエンディングだった。

『DREAM STAGE』の画像

金曜ドラマ『DREAM STAGE』

業界を追放された日本人プロデューサーと韓国の落ちこぼれ練習生7人が、K-POPの世界でトップを目指す熱い絆の物語。

■配信情報
金曜ドラマ『DREAM STAGE』
TVer、U-NEXTにて配信中
出演:中村倫也、池田エライザ、ハ・ヨンス
【NAZE】カイセイ、ユンギ、アト、ターン、ユウヤ、キムゴン、ドヒョク
【TORINNER】岩瀬洋志、HOJIN(KAJA)、志賀李玖、松瀬太虹、ISAAC(KAJA)
森香澄、村瀬紗英、キム・ジェギョン、イ・イギョン
第8話ゲスト:要潤
脚本:紗嶋涼、山浦雅大
企画プロデュース:高橋正尚
プロデュース:八木亜未(大映テレビ)
演出:松木彩、吉野主(SDP)、金澤友也(テレパック)
主題歌:NAZE「BABYBOO」(NICHION)
製作著作:TBS
©TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/DREAMSTAGE_tbs
公式X(旧Twitter):@DREAMSTAGE_tbs
公式Instagram:DREAMSTAGE_tbs
公式TikTok:@DREAMSTAGE_tbs
公式LINE:https://page.line.me/dreamstage_tbs

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