『ばけばけ』サワが明かす“松江のシンデレラ”への本音 庄田と錦織にも通じる友情の難しさ

『ばけばけ』(NHK総合)第82話では、サワ(円井わん)がトキ(髙石あかり)への思いを打ち明けた。
松江新報の『ヘブン先生日録』は、最近ネタが枯渇気味。そんな折、ヘブン(トミー・バストウ)が、サワとの関係を記事にしてみてはどうかと提案する。勉強を頑張っている友人を応援する趣旨で、サワの名前は伏せて記事が執筆された。

白鳥俱楽部で勉強中のサワは、庄田(濱正悟)から勉強を教わる。山橋(柄本時生)の作ったミートパイに歓声をあげ、盛り上がっているところで、サワは自分のことが記事になっていることを知る。
トキが自分の合格を祈ってくれていると知ったサワは、変わらず勉強に打ち込むが、庄田は異変に気づいていた。そんなサワが、庄田にもらした本音がこれだ。
「おトキは幼なじみで、小学校も一緒で、長屋も一緒で、お互いずっと貧しくて、『うらめしい、うらめしい』言いながら、ずっと一緒に傷をなめ合ってきた一番の親友だったんです」

心の中では今でも親友だが、2人の間にはすきま風が吹いている。ヘブンと結婚して、松江の名士になったトキの境遇の変化に、サワは気持ちが追いつかない。サワの話を受けて、庄田は、トキは「松江のシンデレラ」だと話す。
サワは、庄田に指摘されて、自分がトキの成功を「おもしろく思わない」、要はねたんでいることを自覚した。複雑な心境のサワに、庄田は「実は、わしにもそういう友人がいる」と理解を示した。
庄田の友人というのは、錦織(吉沢亮)のことだろう。松江中学の英語教師の誘いを、庄田は断った。帝大を出ておらず、教員免許も持っていない錦織の後任として、錦織の下で働くことを庄田が納得していないのでは、と錦織は考えていた。

錦織が庄田に対して抱いているのは、ある種のコンプレックスで、優越感の裏返しでもある。庄田としては何も感じないわけではないが、実際はそこまで気にしていないかもしれないからだ。サワは、親友が別世界に行ってしまったと思って、落差に戸惑っているけれど、そう思うのは、サワが今の環境を抜け出したいと願っていることの裏返しでもある。
その上で大事なのは、努力を続けること。庄田が言うように、「おトキさんを見返すでも何でもいい」から、その気持ちをバネにして頑張ることだ。人と自分は違うから比べても仕方ないが、比べてしまうのが人間である。自分を責めてしまうサワに必要なのは、そんな自分を肯定してくれる相手なのかもしれない。
■放送情報
2025年度後期 NHK連続テレビ小説『ばけばけ』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00~8:15放送/毎週月曜~金曜12:45~13:00再放送
NHK BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜8:15~9:30再放送
NHK BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:髙石あかり、トミー・バストウ、吉沢亮、岡部たかし、池脇千鶴、小日向文世、寛一郎、円井わん、さとうほなみ、佐野史郎、北川景子、シャーロット・ケイト・フォックス
作:ふじきみつ彦
音楽:牛尾憲輔
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
制作統括:橋爪國臣
プロデューサー:田島彰洋、鈴木航、田中陽児、川野秀昭
演出:村橋直樹、泉並敬眞、松岡一史
写真提供=NHK























