佐野勇斗&佐野晶哉、“二刀流アイドル”として躍進するW佐野 『ESCAPE』『トリツカレ男』など

佐野勇斗&佐野晶哉、二刀流アイドルの躍進

 2025年を彩ったアーティストが集結する音楽の祭典『ベストヒット歌謡祭 2025』(読売テレビ・日本テレビ系)が、11月13日19時から3時間生放送される。今年も個人やグループの垣根を超えた豪華コラボが目白押しだが、特に注目すべきは佐野勇斗(M!LK)、河野純喜(JO1)、K(&TEAM)、佐野晶哉(Aぇ! group)らスペシャルユニットによるパフォーマンスだろう。令和のJ-POPシーンを牽引する彼らが、80年代に一世を風靡した伝説のロックバンド・チェッカーズのヒット曲「ジュリアに傷心」を歌唱する。

 その中で、佐野勇斗と佐野晶哉は10月3日に放送された『ハマダ歌謡祭★オオカミ少年』(TBS系)でも共演。番組のワンコーナーでマイクを奪い合う一幕があり、以来“W佐野“として注目されている2人の歩みを振り返りたい。

 佐野晶哉は幼少期からミュージカルスクールに通い、劇団四季の舞台『ライオンキング』でヤングシンバを演じていたことでも有名。中学2年生のときに観劇した堂本光一主演の『Endless SHOCK』に感銘を受けてアイドルの道に進み、2024年にAぇ! groupのメンバーとしてCDデビューを果たした。

【#佐野晶哉】「Aぇ! group LIVE TOUR 2025 D.N.A」

 メンバー最年少ながら、その多才ぶりには目を見張るものがある。ミュージカル仕込みの圧倒的な歌唱力。中学時代は吹奏楽部に所属、声楽科のある高校に進学し、音大の短大では作曲を学ぶなど、幼い頃から音楽に打ち込んできた佐野の歌声は安定感が抜群で、ジュニア時代には生放送のカラオケ採点で100点を叩き出したことも。『千鳥の鬼レンチャン』(フジテレビ系)の企画「サビだけカラオケ」では、現役アイドルとしては初めて1音も外さずに10曲を歌い切る快挙を達成した。バンドスタイルのパフォーマンスではドラムを担当しているが、他にもサックス、ピアノ、ギターなど多数の楽曲を操り、グループの楽曲製作も手がける。特に明るく前向きな歌詞とフレッシュなメロディラインが親和する「ストーリぃ!」は、佐野の作詞・作曲の才能が遺憾無く発揮された楽曲だ。

『か「」く「」し「」ご「」と「』©2025『か「」く「」し「」ご「」と「』製作委員会

 今年は俳優としての活躍も目覚ましく、4月期に放送された『Dr.アシュラ』(フジテレビ系)でGP帯連ドラデビューを果たし、どんな患者でも絶対に助けるという強い信念を持った凄腕の救命医・杏野朱羅(松本若菜)に振り回される臆病な研修医の薬師寺保を繊細かつ愛嬌たっぷりに演じた。少しだけ特別な力を隠し持っている高校生たちの青春を描いた映画『か「」く「」し「」ご「」と「』では、いつも笑顔で明るくクラスの人気者だが、その内面には複雑な感情が行き交うヅカこと高崎博文の二面性を見事に表現。どちらの役も佐野自身が持つ魅力と重なる部分があり、今後も名刺代わりの作品として語り継がれていくことは間違いない。

映画『トリツカレ男』公開記念 わたし、トリツカレてます!!スペシャル|大ヒット上映中

 3月には中国アニメ映画『ヨウゼン』の日本語吹き替え版で増田俊樹とW主演を務め、声優業にも乗り出した佐野。11月7日に公開されたミュージカルアニメ映画『トリツカレ男』では、主人公・ジュゼッペを演じているが、個人的にジブリ映画『ハウルの動く城』でハウルの声優を木村拓哉が務めていることに気づいたときと同じくらいの衝撃を受けた。良くも悪くも一つのことに夢中になってしまうジュゼッペの愛らしさを佐野の声が最大限引き出していただけでなく、その心情を物語る表現力豊かな歌声に魅了された。

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