2025.10.17 17:00

『プレデター：バッドランド』が目指した主人公は「恐ろしい見た目なのに共感できる存在」

文＝リアルサウンド映画部

　11月7日に公開される『プレデター：バッドランド』の新場面写真が公開された。

　1987年に公開された第1作目から、クロスオーバー作品も含め全7作品、世界中でカルト的人気を誇るシリーズ『プレデター』。高度な科学技術を駆使した武器を持つ宇宙で最も危険な戦士プレデターと人類の攻防を描き、世界的な人気を誇ってきたシリーズだが、本作ではプレデターを敵ではなく主人公として描くシリーズ初となる試みに挑む。

　プレデターの協力者となる謎の少女を演じるのは、『マレフィセント』『名もなき者／A COMPLETE UNKNOWN』などのエル・ファニング。シリーズ前作『プレデター：ザ・プレイ』の監督と脚本を務め、第75回エミー賞監督賞と脚本賞にノミネートされたダン・トラクテンバーグが監督を務めた。

　『プレデター：バッドランド』がこれまでのどの『プレデター』作品とも一線を画すのは、まったく新しいプレデター像。主人公・デクは、誇り高き戦闘種族の中で“弱すぎる”がゆえに掟を破り、部族から追放された若き戦士だ。

　彼が放り込まれたのは、数多の凶悪なクリーチャーや危険な植物たちが蠢く生存不可能の地・バッドランド。シリーズを通して恐怖と脅威の象徴であったプレデターが、今回は“狩る者”であると同時に“狩られる獲物”として描かれる。未熟なプレデターは最悪の地で、恐怖と葛藤を乗り越え、“真のプレデター”となれるのか。

　「僕たちが目指していたのは、“恐ろしい見た目なのに、共感できる存在”を描くこと」と語るダン・トラクテンバーグ監督。これまでのシリーズで採用されてきた、顔を含む全身をスーツで覆うという方法ではなく、スーツアクターが全身を演じ顔だけをCGで補完するという新たな方法に挑んだという。

　公開された場面写真には、弓矢で敵に狙いを定めるデクの姿が切り取られている。