『キミプリ』プロデューサーが語る映画化の意義 「ファンありきで“無限の可能性”がある」

“推し活”の感覚は子どもでも理解できる

ーー近年、社会全体で盛り上がりを見せている「推し活」を、プリキュアで扱うことは大きな挑戦だったと思います。特にお子さんたちに向けて、このテーマがどれだけ届くと考えていますか? また、実際に映画として形にしてみて手応えはどう感じていますか?
皆川:アイドルをモチーフにするとなると、「推し活」というテーマは切り離せないよね、という話は映画のシナリオ時にも出ていました。ただ、プリキュアのメイン視聴層であるお子さんにとって、「推し」という概念がどれだけ理解できるかは、正直、分からない……という議論もありました。ただ、「好きなものを応援する」という感覚は、お子さんでも理解できると思っています。そのため、作中では「推し活」という言葉を使いつつも、内容を噛み砕いて説明し、ちゃんと理解できるようには意識しました。そういう意味では、お子さんたちにもきちんと伝わる形で表現できたのではないかと思います。
ーー「アイドルプリキュア」というコンセプトは、企画段階から今回の映画化に至るまで、どのようなプロセスを経て形になったのでしょうか?
皆川:TVのプロデューサーがアイドル好きで、「アイドルでやりたい!」となったのがきっかけです。ただ、プリキュアでアイドルを扱うのは簡単ではなく、楽曲や振り付けが多く、アニメーションとして表現するのは大変でした。今回の映画でも楽曲の収録が何本もあり大変ではありましたが、立ち上げからずっと関わっていたので、「この子たちにたくさん歌わせたい!」という気持ちが強く、結果として多くの楽曲を入れることになりました。
「アイドルアニメ」に括れない『キミプリ』の独自性

ーー近年、多くのアイドルアニメが登場していますが、他作品との差別化でプリキュアならではの強みはどこにあると考えますか?
皆川:まさにアイドルアニメ戦国時代ですよね(笑)。ただ、一概に『キミプリ』は「アイドルアニメ」に括れない作品だと考えています。普通、アイドルは戦わないじゃないですか(笑)。プリキュアでありつつアイドルでもある、この両立を大切にしているので、他作品にはない唯一無二の魅力だと思っています。
ーー皆川さんが作品作りで大切にしている“トキメキ”、『キミプリ』でいう「キラッキランラン♪」とは何でしょうか?
皆川:キャラクターショーや先日の親子試写会の映像を観ていても思うのですが、やっぱり作品を観て喜んでくれる姿を見たい、という気持ちです。チーム一丸となって作った作品で、誰かが楽しんでくれて、笑顔になってくれたら、まさに「キラッキランラン♪」だなと感じます。お子さんの笑顔はとっても眩しくて、全て吹き飛ぶくらいの喜びと何にも代えがたい幸せをもらえます。だからこそ、そこにいる“キミ”を思い浮かべながらに心を込めて作ることを大切にしています。
■公開情報
『映画キミとアイドルプリキュア♪』
公開中
声の出演:松岡美里、髙橋ミナミ、高森奈津美、南條愛乃、花井美春
配給:東映
©2025 映画キミとアイドルプリキュア♪製作委員会
映画公式サイト:https://2025.precure-movie.com
映画公式X(旧Twitter):https://x.com/precure_movie
TVアニメ公式サイト:https://www.toei-anim.co.jp/tv/precure/
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