『初恋DOGs』で光るナ・イヌの大型犬系男子っぷり 『私の夫と結婚して』とのギャップも

『初恋DOGs』で光るナ・イヌのチャーミングさ

 7月期のTBS火曜ドラマ『初恋DOGs』は、愛を信じないクールな弁護士(清原果耶)が、愛犬の“初恋”をきっかけに、自らも恋に一歩踏み出していくラブストーリー。『愛の不時着』などで韓国ドラマファンにはおなじみの制作会社「STUDIO Dragon」とTBSが共同制作した意欲作だ。

 中でも注目すべきは、第1話の冒頭から高級車に乗って颯爽と登場し、財閥の御曹司であることを強く印象づけたウ・ソハ(ナ・イヌ)の存在である。日本の地上波連続ドラマ初出演となるナ・イヌの過去作を振り返りながら、その魅力に迫ってみたい。

『私の夫と結婚して』で証明された“ロマンス適性”

 ナ・イヌといえば、日本でも話題となり、小芝風花と佐藤健のW主演でリメイクされたドラマ『私の夫と結婚して』での好演が記憶に新しい。

 同作は、死の直前に親友と夫の不倫を知ったヒロインが、10年前にタイムスリップし、自分の代わりに親友と夫を結婚させるべく奔走するリベンジロマンスだ。ナ・イヌは、そんなヒロインの最大の味方となる上司ユ・ジヒョク役を演じた。

『私の夫と結婚して』(写真はtvN公式サイトより)

 このジヒョクというキャラクターは、一見冷静沈着で、他人に対して一線を引いているように見えるが、物語が進むにつれて、タイムリープ前の世界からヒロインに想いを寄せていたことが明かされていく。愛する父を失い、夫と親友に裏切られ、姑からも酷い扱いを受けていたヒロインにとって、ジヒョクは唯一の支えともいえる存在になる。

 父の死後、心が不安定で「毎日船に乗っている気分」と語るヒロインに、ジヒョクが涙を浮かべながら「(あなたの)地面になりたい」と告白するシーンには、胸を打たれた視聴者も多いだろう。これまで周囲の期待に応える人生を歩んできたジヒョクが、初めて“自分の望み”を口にした瞬間だった。

『私の夫と結婚して』(写真はtvN公式サイトより)

 一途で頼れるうえに、実は財閥三世でメガネを外すと驚くほどのハンサムという“てんこ盛り”な設定を、ナ・イヌは自然体で演じきった。ロマンスの相手役として魅力的な「誠実さ」「包容力」「ミステリアスな深み」といった要素をすべて備えたジヒョクに、視聴者が心を奪われたのも納得だ。復讐劇という濃いテーマのなかで、その落ち着いた存在感はひときわ際立っていた。

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