佐野勇斗が『ひとりでしにたい』で向き合った生と死 これからの10年は「“自分の人生”も」

センシティブなテーマを扱う本作を通じて、佐野自身も多くの気づきを得たという。

「ひとりで暮らしている方もパートナーがいる方も、どんな人にも“死”はいつか訪れます。当たり前のようにいると思っていた自分の両親も、ふと気がついたら50歳を超えていて、もう数年経ったら定年退職もする。考えないようにしていたというか、どこか避けている部分があったのですが、改めていつまでも元気でいるわけじゃないということに向き合わないといけないなと。今まで何不自由なく育ててもらった分、お返しをしたいと思いましたし、家族ともちゃんと話をするようになりました」と本作が与えた深い影響について語った。

「30代独身女性の鳴海が主人公のお話ですが、女性だけでなく、また結婚している方も、誰もが自分ごととして捉えることができるお話だと思っています。30代以上の方は鳴海に共感をする部分が多いと思いますが、10代・20代の方にとっても決して関係ない話ではないです。面白く観ることができながら勉強もできて、考えさせられるドラマになっているので、楽しみながら観ていただけたらうれしいですね」
取材の最後には、役者デビューから10年を迎えた佐野の今後への思いも語られた。

「これからの10年は今まで蒔いた種から少しでも多くの芽が出てくれたらと思っています。その上で、M!LKとしてずっと目標に掲げてきたドームツアーを叶えたい。あとは“自分の人生”も考えていきたいと思っているので、家族との時間、友達との時間もこれからの10年は大事にしたいです」
■放送情報
土曜ドラマ 『ひとりでしにたい』(全6回)
NHK総合にて、毎週土曜22:00〜22:45放送
出演:綾瀬はるか、佐野勇斗、山口紗弥加、小関裕太、恒松祐里、満島真之介、國村隼、松坂慶子
原作:カレー沢薫『ひとりでしにたい』
脚本:大森美香
音楽:パスカルズ
主題歌:椎名林檎「芒に月」
制作統括:高城朝子(テレビマンユニオン)、尾崎裕和(NHK)
演出:石井永二、熊坂出、小林直希(テレビマンユニオン)
写真提供=NHK





















