『明日はもっと、いい日になる』翼が聞く子どもの声 福原遥×林遣都は良きバディになれるか

『明日はもっと、いい日になる』翼の姿勢

 子どもは怪我や病気をしても、どこが、どのように痛いのかを上手く表現することができない。大人ですら客観視しづらい心の傷なら尚更。『明日はもっと、いい日になる』(フジテレビ系)第2話では、翼(福原遥)が子どもたちの心の奥底に眠る声に耳を傾ける。

 警察から浜瀬市児童相談所に男の子がコンビニで万引きをしたという連絡が入る。翼と蔵田(林遣都)が駆けつけると、そこには翼が以前、町中で見かけたネグレクトの疑いがある男の子(千葉惣二朗)がいた。当初、男の子は何も話さなかったが、翼が一時保護所の子どもたちに連れていくことを約束した近所のお祭りに一緒に行きたいと言い出す。ところが、そのお祭りで男の子が逃走。時を同じくして、男の子の身元が判明する。男の子は安西叶夢(どりむ)という名前で、奏夢(りずむ)という3歳の弟がいることが分かった。

 翼に捕まった叶夢は「奏夢が死んじゃう」と泣きながら訴える。兄弟は母親の夢乃(尾碕真花)からネグレクトを受けており、叶夢は連日続く猛暑で食事も水も与えられず、息も絶え絶えになっている弟のためにコンビニで水とパンを盗んだのだ。児相は命の危険があると判断し、立入調査を断行。奏夢は極度の熱中症で病院に搬送されるが、叶夢の勇気ある行動のおかげで一命を取り留めた。

 虐待による子どもの死亡事例は年間約50件。そのうち3分の1程度をネグレクトが占めており、児相が駆けつけた時には手遅れというケースも少なくはない。そう考えると叶夢と奏夢のケースはまだ救いがある方なのだろう。「子どもたちって自由なようでいて、やっぱ不自由なんだよね」という児童心理司・蒔田(生田絵梨花)の言葉が印象的だ。子どもは何をするにも、どこへ行くにも親の許可を必要とする。でも、親の言いつけを破ってまで行動した時は、子どもがSOSを出している証拠なのかもしれない。

 無賃乗車を何度も繰り返す10歳の少女・野乃花(山田詩子)の場合もそうだ。叶夢とは異なり、清潔な衣類を身につけ、高価なヘッドホンまで与えられた野乃花は一見すると恵まれていた子供に感じる。だが、そのヘッドホンは娯楽のためではなく、自分の心を守るためにしているものだった。

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