今田美桜、『あんぱん』今後の見どころを語る 第1~13週までの総集編の放送も決定

今田美桜、『あんぱん』今後の見どころを語る

 NHK連続テレビ小説『あんぱん』で主演を務める今田美桜のインタビューコメントが公開された。

 朝ドラ第112作目となる本作は、『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと小松暢の夫婦をモデルとした勇気の物語。実在の人物である2人をモデルとするが、登場人物名や団体名などは一部改称して、フィクションとして描かれる。脚本は、NHK連続テレビ小説『花子とアン』、NHK大河ドラマ『西郷どん』などを手がけた中園ミホが担当する。

 今田が演じる主人公・のぶは、次郎(中島歩)とお見合いし結婚。戦後、病で次郎を亡くすも、次郎が書いていた速記に魅せられ、夢中で学ぶ。そのことがきっかけで高知新報へと誘われ、試験に合格し、新聞記者となった。

 あらためて、次郎と結婚したのぶの思いを今田は次のように振り返る。

「次郎さんからプロポーズを受けたタイミングというのは、のぶが“愛国の鑑”だと言われることに悩んでいるときで。自分の思う正義を信じている中で、豪(細田佳央太)ちゃんが亡くなってしまい、蘭子(河合優実)とも衝突してしまって……。本当はずっと『自分の進んでいる道はこれでいいのだろうか?』という葛藤があったものの、家族にすら悩みを打ち明けられず、一人で抱え込んでいました。そんなときに出会った次郎さんが、自分の弱い部分もすべて認めてくれて、やさしく、あたたかく包み込んでくれた。だからこそ、のぶはこの人に自分の人生を委ねてみたいと思ったんだと思います」

 惜しくも次郎は物語から退場となった。今田は次郎の「自分の目で見極め自分の足で立ち全力で走れ絶望に追いつかれない速さで」を大事したいと明かす。

「次郎さんとのシーンは少なかったのですが、演じる中島さんのおかげもあって、とても思い出深いシーンばかりです。のぶが次郎さんの撮った写真を現像するシーンでは、次郎さんから今までもらった、たくさんの愛情を思い出しました。その愛情がうれしくて苦しくて、忘れられないシーンです。次郎さんがのぶに残してくれた『自分の目で見極め自分の足で立ち全力で走れ絶望に追いつかれない速さで』というメッセージは、今後のぶがそれを胸に駆けていく、ずっと大事にしていきたい言葉ですね。もともと走るのが大好きで、いつもまっすぐに突っ走っていたのぶらしさというものを、あの言葉で思い出した感覚がありました」

 戦後、嵩(北村匠海)との再会は「のぶが本当に救われた瞬間でした」と今田は振り返る。

「のぶとしては、次郎さんも亡くなって、大好きな子どもたちも傷つけて、本当にどん底のときでした。のぶは責任感も強いですし、こんな自分が生きていていいのだろうかと。それまでは次郎さんがいて救われていたけれど、それもなくなってしまった。そんなときに嵩と再会し、今まではのぶが嵩を元気づけることが多かったのですが、このシーンでは逆に嵩がどん底からのぶを引っ張り上げてくれて。このときの嵩の言葉がすごく心に残っていますし、のぶが本当に救われた瞬間でした」

 嵩が経験した戦場。一連の戦争シーンを踏まえて、「この作品を通して、改めて戦争について考える機会が少しでも増えたら」とコメント。

「北村さんは『戦地でいろんな経験をしたからこそ、少し達観している嵩でいたい』とおっしゃっていました。戦地でのシーンは、のぶが暮らす高知とは遠く離れた別の場所で起こっていることなので、私自身はあえて台本は読まないようにしていましたが、北村さんをはじめ、出演者の皆さんは実際に食事を抜いて撮影に挑んでいました。私も放送を見て、「ここまで描くんだ」と思いましたし、言葉にできないくらい壮絶だなと。でも、やなせさんの人生を描く上で大切な部分ですし、この『あんぱん』チーム全員が戦争というものに本気で向き合っている覚悟を感じました。この作品を通して、改めて戦争について考える機会が少しでも増えたらいいなと思います」

 最後に今後の見どころを次のように語った。

「本当に私自身ものぶと一緒に悩んだり、涙したり……もはや役としてなのか自分としてなのか分からなくなるくらい、のぶと一緒に生きている感覚があります。第14週で、のぶが高知新報に入ってからは、明るいシーンも多くなりましたし、今後のぶの運命を変える人との出会いも待っています。のぶも嵩も戦争を乗り越え、二人が『逆転しない正義とは何なのか?』、その答えを探しながら奮闘する姿を、ぜひ応援してもらえるとうれしいです。また、のぶと嵩の関係もどうなっていくのか。ぐずぐずしている嵩を見て『もう、嵩~!』となっている方も多いと思いますが(笑)、今後の展開もどうぞお楽しみに!」

 また、第1週から第13週までをまとめた総集編が、7月12日にNHK総合で放送されることが決定した。

■放送情報
2025年度前期 NHK連続テレビ小説『あんぱん』総集編
NHK総合
第1回:7月12日(土)15:05〜15:49放送
第2回:7月12日(土)15:49〜16:33放送
BSプレミアム
第1回:7月6日(日)15:42〜16:26放送
第2回:7月6日(日)16:26〜17:10放送

2025年度前期 NHK連続テレビ小説『あんぱん』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00〜8:15放送/毎週月曜〜金曜12:45〜13:00再放送
BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜8:15〜9:30再放送
BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:今田美桜、北村匠海、加瀬亮、江口のりこ、河合優実、原菜乃華、細田佳央太、高橋文哉、中沢元紀、大森元貴、志田彩良、二宮和也、瀧内公美、山寺宏一、戸田菜穂、浅田美代子、吉田鋼太郎、竹野内豊、阿部サダヲ、妻夫木聡、松嶋菜々子
音楽:井筒昭雄
主題歌:RADWIMPS「賜物」
語り:林田理沙アナウンサー
制作統括:倉崎憲
プロデューサー:中村周祐、舩田遼介、川口俊介
演出:柳川強、橋爪紳一朗、野口雄大、佐原裕貴、尾崎達哉
写真提供=NHK

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