海外旅行好き必見! エアアジア発ショートドラマ『Fly and Go!』はリアル旅エンタメだ

ショートドラマ『Fly and Go!~世界一ドタバタな出張~』がBUMPで配信されている。これが、海外旅行好きにとっては首を縦に振ってしまうほど共感できるシーンの連続なのだ。
いきなり海外出張に放り込まれた大学生たちが、言葉も通じぬ地で右往左往、恋も仕事も友情も、すべてが予定調和を華麗に裏切る。方向音痴なヒロインが迷子になるのは序の口、空港では恋の修羅場、はたまたバズ狙いの配信者が現地トラブルを倍速でかき乱す。ロケ地はエアアジアが就航するアジア9都市、仕掛けは全48話の怒涛展開。目まぐるしく移動しながら、恋と事件と偶然が渦巻く青春旅の合間にしれっと感動も挟まるのだから侮れない。

実際に旅をしながら撮影されたリアルな風景と、ショートドラマならではの軽快なテンポが絶妙にマッチしていて、観終えた頃には「次のフライト、どこ行こう?」とスマホに向かって検索している自分がいるはずだ。
「旅先でみんなの心に残る最高のショットを撮ってきてくれ!」――エアアジアの会議室に集められた4人の大学生が、いきなりアジア横断ミッションを課されるという無茶ぶりから物語はスタート。方向音痴な陽菜(濵咲友菜)は、パンフレットに載っていた有名人と空港でまさかの遭遇を果たし、動画配信者の悠太郎(蒔木瑠人)は空港に着いてからパスポートを忘れていたことに気づく。しかも、実は首にパスポートをぶら下げていたというオチまで完備。あれだけ前日に丹念に準備しているはずなのに、空港に着いた途端に「え、私パスポート持ったっけ?」と急に不安になるのは、海外旅行あるあるの筆頭だ。

無事に台湾に到着した陽菜だが、今度は乗るバスを間違えるという定番トラブル。日本ならスマホで路線アプリを開けばすぐにリカバリーできるが、海外ではWi-Fi環境や言語の壁もあり、そう簡単にはいかない。現地民に路線を尋ねようにも、そもそも言葉が通じない。陽菜もそんな状況に翻弄されるが、そこへ現地の心優しいおばあちゃんが手を差し伸べてくれる。海外旅行では、人の優しさに救われる瞬間がある。筆者自身も先日ドイツを訪れた際、言葉も通じず地図も見られず絶望しかけたが、地元の方が身ぶり手ぶりで目的地まで導いてくれたことがあった。そんな小さな奇跡が起こるとき、「旅ってやっぱりいいな」と思わされるのだ。

タイを訪れた和真(西塚郁哉)は、偶然再会した幼なじみ・柚希(田野優花)に導かれて、まさかのアクションパートへ突入。柚希の知人である屈強な男たちに追われ、スーツケース片手に逃げまどうシーンは、どこか香港映画のようなコメディと緊張感が交錯する。現実にはなかなか起こらないような展開ではあるが、海外ではちょっとした誤解から物事が急展開することも珍しくない。日本では考えられない規模のトラブルや、予想の斜め上を行く展開こそが、異国の旅のスリルである。