濱尾ノリタカ、『あんぱん』『べらぼう』出演で飛躍の年に? これまでの軌跡を振り返る

若手注目俳優が多数出演しているNHK連続テレビ小説『あんぱん』。今田美桜や北村匠海などのメインキャストだけでなく、主人公の同級生たちにも注目の俳優たちが名を連ねている。
第3週では、のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)の同級生であり、ガキ大将だった田川岩男の大人キャストとして、濱尾ノリタカが登場。濱尾はNHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』にも出演し、2025年に大河ドラマと朝ドラへの初出演をコンプリートしたことになる。
濱尾を語る上でやはり仮面ライダーは欠かせない。父親の影響で子供の頃から仮面ライダーの虜だった濱尾は、『仮面ライダーゼロワン』(テレビ朝日系)のオーディションを受けるために事務所オーディションを受けて研音に所属。その頃にはすでに『仮面ライダーゼロワン』のオーディションは終わっており、次作の『仮面ライダーセイバー』(テレビ朝日系)のオーディションを受けるも落選。そして、次作『仮面ライダーリバイス』(テレビ朝日系)のオーディションに念願叶って合格し、無事仮面ライダーシリーズへの出演を掴んだ。
幼い頃から憧れ、仮面ライダーを見据えて俳優になった生粋のライダー俳優。そして、憧れに対する挫折を何度も味わったことが、短期間で彼の芝居が成熟していった要因であるともいえるだろう。
『仮面ライダーリバイス』の出演後は、コンスタントにドラマに出演。『マイ・セカンド・アオハル』(TBS系)では、主人公・白玉佐弥子(広瀬アリス)が暮らすことになるシェアハウスのルームメイト・田上寛太を好演。田上は、ムードメーカー的存在で兄貴分だが、若干空気が読めないという憎めない役柄。濱尾が見せる屈託のない笑顔と飾らない態度が、田上のキャラクターを強めていた。
濱尾ノリタカ、箭内夢菜、水沢林太郎 『マイハル』サグラダファミリ家の愉快な仲間たち
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2024年は、過去回想に登場するキャストや1話ゲストなどで爪痕を残した。『笑うマトリョーシカ』(TBS系)では、主人公・道上香苗(水川あさみ)が追う政治家・清家一郎(櫻井翔)とその秘書・鈴木俊哉(玉山鉄二)に影響を与えた佐々木光一の学生時代を演じた。体育会系な雰囲気を消し去り、一つ一つの言葉を印象的に響かせるセリフ回しが特徴的で、出演シーンは少なめであるにも関わらずどことなく怪しさが滲む佇まいで、インパクトを残した。
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フジテレビ系にて毎週月曜21時より放送中の鈴鹿央士と松本穂香のW主演ドラマ『嘘解きレトリック』の第9話に、濱尾ノリタカ、野村康太…
この怪しさは濱尾の強みの一つだろう。ゲスト出演した『ギークス〜警察署の変人たち〜』(フジテレビ系)や『嘘解きレトリック』(フジテレビ系)では、人畜無害そうに見えるものの、本当に信じていいのだろうかと思わせる存在感で、ミステリー展開に説得力を出していた。特に『嘘解きレトリック』では、七三分けで綺麗に撫で付けられた髪型、昭和初期を思わせる中折れ帽がよく似合い、時代ものとの相性の良さを感じさせた。