11年ぶり続編『続・続・最後から二番目の恋』が描いた、“変わったこと”と“変わらないこと”

まずはなんと言っても、千明と和平の関係性だ。59歳になった千明はテレビ局のドラマ制作部で、ヒットシリーズを手掛けるゼネラルプロデューサーに。そして63歳の和平は、鎌倉市役所の観光推進課で、定年を迎えた後も再任用制度で「指導監」という役職で働いていた。
このように紹介すると、2人は11年前と変わらずにバリバリと仕事に打ち込んでいるようにも思える。しかしもうすぐ定年を控えた千明は、退職後のキャリアを前に取り残された気持ちに。後輩の栄光を讃えようと、ごはん会の会場を予約、ポケットマネーを渡すと、さらに若い社員からは「こういうの自分たちの世代の時にはやめよう」と言われる始末だった。一方の和平も、押し寄せる観光客のインバウンド集団に戸惑い。2人を取り巻く環境は確実に変わっていた。

しかし、その一方で、極楽寺駅でばったりと出会い、自宅が隣同士であることは相変わらず変わらない。2人の関係性には“お隣さん”である以上の肩書きこそないが。確実に支え合って生きているような存在でもあった。冒頭のモノローグ「老後なのか、セカンドライフなのかわからないけれど、それを笑いあって、ネタにして共に生きる人がいれば、なんとか乗り切れるんじゃないかな」「なんでもいいけど、誰かいてくれれば。気の合うやつが隣に」には、そんな2人の関係性が凝縮されていたように思える。
このほかにも、第1話では、変わらないこと、変わったことが顕著に描かれていたように感じられる。
中でも印象的だったのは、和平の一人娘・えりな(白本彩奈)の存在だ。11年前、中学生だった少女は、今や24歳。特に第2期では和平に対して反抗期真っ只中であったが、今では当時と比べると、優しく接する姿が見られた。その一方、恒例となった“朝ごはん”のシーンでの「遅刻だと思います」は健在。あの一言に「これ、これ!」となった視聴者も多いことだろう。

ただ、2人の人生は決して“懐かしい”だけでは回っていない。第1話の最後には。千明は町医者・成瀬(三浦友和)と、和平は早田(石田ひかり)と出会う。お互いに新たな恋へと発展していくのか、第2話以降も見逃せない。
鎌倉を舞台に、テレビ局プロデューサーの主人公と、市役所で働く公務員の恋を描いたロマンチック&ホームコメディ。2012年1月に第1期の連続ドラマ、同年11月にスペシャル版、2014年に第2期が放送され、本作はその続編となる。
■放送情報
『続・続・最後から二番目の恋』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:小泉今日子、中井貴一、坂口憲二、内田有紀、飯島直子、久保田磨希、松尾諭、佐津川愛美、白本彩奈、広山詞葉、美保純、柴田理恵、浅野和之、渡辺真起子、森口博子、石田ひかり、三浦友和ほか
脚本:岡田惠和
プロデュース:若松央樹(フジテレビ)、浅野澄美、郷田悠(FCC)
演出:楢木野礼、高橋由妃、西岡和宏(フジテレビ)
主題歌:浜崎あゆみ「mimosa」(avex trax)
制作協力:FCC
制作著作:フジテレビ
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