恒松祐里×倉悠貴、初共演で感じた絶妙なバランス感 大役担った『ガンニバル』を語り合う

柳楽優弥が主演を務めるディズニープラス スター オリジナルシリーズ『ガンニバル』。2022年末に配信されたシーズン1に続き、3月19日から完結編となるシーズン2が配信されている。供花村(くげむら)に隠されたすべての真実が明らかになるシーズン2では、銀の若きころを演じた恒松祐里と、宮司の息子・正宗の若きころを演じた倉悠貴がキーパーソンとなる。初共演となった二人に話を聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】
過酷だった『ガンニバル』の撮影
ーー『ガンニバル』シーズン2への参加が決まったときの心境を教えてください。
恒松祐里(以下、恒松):オファーをいただいてから原作漫画を読んだのですが、「こんなに壮絶な役なんだ」と驚きました。銀は「もう二度と演じることはないんじゃないか」と思うくらい辛い過去を背負っているキャラクターだったので。ただ、オファーをしていただけるのが光栄なことですし、倍賞(美津子)さん演じる銀の若きころを任せていただけるのがありがたいなと思い、「やらせてください」とお返事をしました。
倉悠貴(以下、倉):僕はもともと『ガンニバル』が好きだったので、「『ガンニバル』が決まった」と言われて、とても嬉しかったです。こんなにいい役だとは思っていなくて。正宗の若きころが漫画よりも色濃く描かれていたので、ビックリしました。
ーー現代パートを演じられた倍賞美津子さん、橋爪功さんとの交流はあったんですか?
恒松:私は1シーンだけ一緒に撮影をさせていただきました。ただ、役についてお話する機会はありませんでした。なので、撮影に入る前に倍賞さんの昔の作品を観て、自分なりに役作りをしていきました。
倉:僕は橋爪さんとはお会いしていなくて。恒松さん一本でした(笑)。
ーー時代が違うからそうなりますよね。では、主演の柳楽優弥さんとお会いすることもなく……?
恒松:柳楽さんとは打ち上げでお会いしました。私は打ち上げに参加できたのですが……。
倉:僕は行けなかったんですよ。ただ、笠松(将)さんとは一緒に食事に行きました! たまたま泊まっているホテルが同じだったので(笑)。
恒松:楽しそう(笑)!
ーー恒松さんは倍賞さんとどんなお話をされたんですか?
恒松:同じシーンの撮影時に倍賞さんがアドバイスをしてくれたんです。それがすごく嬉しくて印象に残っています。
倉:すごい意気揚々と話してたもんね。「倍賞さんとの撮影、楽しかった!」って。
恒松:そうそう(笑)。全然明るいシーンとかじゃないのですが、なんか楽しくて。倍賞さんのおおらかさとか明るさを感じることができたからかな? みんなを引っ張っていく背中を間近で見ることができたのも、とてもありがたい経験でした。
ーー倉さんは、橋爪さんと一度もお会いすることがなかったんですもんね。
倉:そうなんですよ。撮影の合間に「現代パートはどんな感じでやってるんですか?」って聞いたら、「まぁまぁ……」って流されて(笑)。あえてだったんですかね? ただ、銀のことを「銀さん」じゃなくて「銀しゃん」と呼んでいる……という情報は入手したので、そこだけ模倣しました。
恒松:「銀しゃーん」って言ってたね。
倉:そうそう。
ーーでも、かなりマッチしていましたよね。お二人で、かなり話し合われたのかと思っていました。
倉:だとしたら、監督のおかげですね。舵を取ってくださったので。
ーー撮影を振り返っていかがですか?
恒松:かなり過酷でしたね。フィジカル面でも大変でしたし、メンタル的にもしんどい部分がありました。銀は、誰も味方がいない村で育って、女の武器を使うことでしか生き延びることができなかった女性なので、「本当にしんどいな」と思いながら……。でも、それをちゃんと表現しないといけないから、役づくりのためにスマホのロック画面を変えたんです。
ーー何に変えたんですか?
恒松:原作に、畑に撒く用の排泄物を村人たちが銀にぶちまけるシーンがあるんですけど、それにしていました(笑)。なので、スマホを開くたびに村人への復讐心が湧いてくるんです。
ーーすごいですね(笑)。
倉:僕は、こんなにも「本当にこいつは何を言ってるんだ?」と思う役は初めてでした。まわりの役者さんも歴戦の猛者というか、百戦錬磨の俳優さんばかりだったので、そこに囲まれてやることに対するプレッシャーもありました。『ガンニバル』という看板に泥を塗るわけにはいかない怖さもありましたし。
恒松:あと、ロケ地の関係もあって順撮りができなかったので、時系列に合わせて芝居にグラデーションをつけていくのも大変でした。クランクインの日に監督と話し合いをしたんですよね。「最初は、純粋無垢な感じにしたいから声のトーンを上げて、だんだん賠賞さんみたいな低さにしていこう」とか。
倉:僕は、ある程度は計算していたけれど、「やりたいと思ったことをとりあえずやってみよう!」という感じで演じていたかな。だから、まわりの人たちに助けてもらったなという気持ちが強いです。























