2025年春が“青山剛昌作品祭り”に! 『名探偵コナン』『真・侍伝 YAIBA』の作画に注目

『名探偵コナン』『YAIBA』の作画に注目

 『名探偵コナン』(読売テレビ・日本テレビ系)第1155話「追跡!探偵タクシー2」が、3月1日の放送当時大きな話題を呼んだ。

 『名探偵コナン』といえば、劇場版作品が公開される度に大ヒット連発の国民的アニメシリーズ。4月18日には劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』の公開も控えている。そんな『名探偵コナン』3月1日の放送回は、ファンの間でその型破りなストーリーが密かな話題を集める浦沢義雄によるアニメオリジナル脚本回であったことに加え、劇場版作品に匹敵するほどの力の入った作画が注目を集めた。

 前段では“劇場版作品に匹敵”という言葉を用いたが、それほどまでに劇場版『名探偵コナン』シリーズの作画というのは普段のアニメシリーズと比べても力が注ぎ込まれている。アニメシリーズでは前述した「追跡!探偵タクシー2」のような、原作にはないオリジナルストーリーも多く描かれる一方で、根幹を担うのはやはり原作で描かれたエピソードである。

 一方で劇場版作品はそのすべてがオリジナルストーリーである。原作が存在しない中でも『名探偵コナン』の劇場版作品がライトなファンからディープなコナンフリークにまで愛され続けているのは、原作者である青山剛昌が劇場版作品の制作に深く携わっているからだろう。

 劇場版の制作では起点となる大まかな内容の策定や打ち合わせ、全体の監修、脚本の修正など制作の至る場面で青山が携わっている。その最たるものが原画の執筆だ。青山が原画や修正を担当したシーンはファンの間で通称“青山原画”と呼ばれ、毎年どのシーンが青山原画なのかを言い当てるファンがSNSでは多く見られる。青山はこれまでの27作品すべてでどこかしらのシーンの原画を担当しており、その数は年々増加傾向にあると、青山自身が2023年に公開された劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』舞台挨拶の際(※)に明かしている。オリジナルストーリーが展開する劇場版作品においても、原作者である青山剛昌の絵が息づいている点こそ劇場版『名探偵コナン』シリーズの魅力だと言えるだろう。

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