瀧内公美、『クジャクのダンス』阿南役の難しさを明かす 「感情をどう作ればいいのか」

瀧内公美、『クジャクのダンス』を語る

 毎週金曜日に放送されている『クジャクのダンス、誰が見た?』(TBS系)より、瀧内公美のインタビューコメントが公開された。 

 本作は、浅見理都の同名漫画を実写化するヒューマンクライムサスペンス。クリスマスイブの夜に元警察官の父親を殺された娘が、遺された手紙を手がかりに真相に迫っていく。広瀬すず演じる主人公・山下心麦とともに事件の真相を追う弁護士・松風義輝役を松山ケンイチ、 殺された心麦の父・山下春生役をリリー・フランキー、春生の部下・赤沢正役を藤本隆宏、心麦の運命を左右する週刊誌記者・神井孝役を磯村勇斗がそれぞれ演じる。

 瀧内が演じるのは、検察庁“本部係”の検事・阿南由紀。第3話では心麦(広瀬すず)が父・山下春生(リリー・フランキー)が遺した手紙を警察に渡していたことを知っていたり、第5話の終盤では謎に包まれている“リュックの男”と対峙し、心麦について話をしていたりと、何やら裏がありそうな阿南。

 瀧内はそんな阿南を演じることについて、「通常、キャラクターの行動には理由があるはずですが、それが分からないところもあって。どういうトーンで話せばいいのか迷うことも多いので、演出を確認して、それに合わせていく作業をしています」と自身も結末を知らないからこその難しさがあることを明かす。

 ここまでの放送で印象に残っているシーンとしては、「磯村勇斗さん演じる記者の神井孝が登場するとワクワクします」と磯村の名前を挙げ、「もともと磯村さんのファンで、彼の出演作はほぼ見ていますが、特に彼の身体の使い方がすごく好きなんです。動きを見ているだけでワクワクさせてくれる俳優さんですね」とコメント。

 第6話については、「阿南の生い立ちやなぜ検事になったのかといった過去が分かる回になっています。そして他の登場人物に関しても過去が徐々に見えてきます。個人的には、心麦に事情聴取する前に、阿南が心麦と松風さんと対峙するシーンがありまして、松山さんとのやりとりが非常に面白く、楽しくお芝居をやらせてもらいましたので見どころの1つです」と視聴者へメッセージを寄せた。

瀧内公美(阿南由紀役)コメント 

阿南を演じるにあたって

阿南は物語の中でキーマンの1人だと思っています。その中で、阿南が誰とつながっているのか、そしてその目的は何なのかが視聴者の皆さまにとって重要なポイントになっているのではないでしょうか。最後はどんな展開になるのか、犯人は誰なのか、演者たちも隠されている作品なので私自身、最初に脚本を読んだときは、阿南と対峙する人物がどんな関係性なのか、どんな背景があるのか分からず戸惑いました。原作を読み込んでも物語の沼にはまるばかりで(笑)、そういった展開が読めない役を演じることが初めてだったので、どう演じようかと悩みました。
物語の全体を知っているのは制作陣だけなので、どう演じればいいのか、どういう役割を果たせばよいのか、相談させていただいています。通常、キャラクターの行動には理由があるはずですが、それが分からないところもあって。どういうトーンで話せばいいのか迷うことも多いので、演出を確認して、それに合わせていく作業をしています。
また、検事という役柄ですので、監修の先生にご指導いただいたり、実際に裁判を傍聴したりして、検察官の立ち振る舞いや弁護人と裁判官との関係性を学びました。他にも検事が登場する映像作品を見て研究しながら、役作りを進めています。

向き合うことが大変な役柄

誰とどう関わっているのかが明確ではないので、役としての感情をどう作ればいいのか悩んでいますね。サスペンス味が強い作品ですので、視聴者の皆さまを引きつける要素が求められますが、私自身がキャラクターの全貌を知らないまま演じているので、そのあんばいが難しいですね。

主演の広瀬すずについて

映画『海街diary』(2015年)の頃から広瀬さんを見ていますが、あの少女がこんなに成長するんだとお会いするたびに驚いています。さまざまな作品を経験する中で、年々存在感が増していて、どんな場面でも安定感がある女優さん。常にフラットで、物事を達観して見ている印象がありますね。

阿南の目に心麦はどう映っている?

原作では弱さの中に強さがあるキャラクターでしたが、広瀬さんの演じる心麦は、より芯が通った強い存在に見えました。

赤沢正を演じる藤本隆宏について

お芝居では渋みのある熱量が高い演技をされるんですが、「テディベア」みたいな方で、カットがかかると「ごめんなさい!」と恐縮されるので、その姿がかわいらしくてギャップが魅力的です。すごく真面目な方で、いつも一生懸命練習されている姿を見て、私も見習わなきゃと思いますね。

これまでの放送で印象に残っているシーン

心麦と松山ケンイチさん演じる弁護士・松風義輝の丁々発止な掛け合いシーンが好きですね。サスペンス要素が強い作品だと全体的にトーンが暗くなりがちですが、2人の掛け合いシーンは軽快でポップなやりとりで、作品全体のバランスを取る役割をしていると感じました。
また、磯村勇斗さん演じる記者の神井孝が登場するとワクワクします。もともと磯村さんのファンで、彼の出演作はほぼ見ていますが、特に彼の身体の使い方がすごく好きなんです。動きを見ているだけでワクワクさせてくれる俳優さんですね。

神井が阿南と絡むことはない?

どうでしょうね?(笑) もし共演するとしたら、神井さんにはあのなんとも言えない“いやらしさ”と“チャラい”雰囲気で登場してもらいたいなと思います。

阿南が謎に包まれている“リュックの男”と接触していることについて

実は私自身もまだよく分かっていないんです(笑)。今後も阿南とリュックの男が対峙するシーンが出てくると思うので、ぜひ楽しみにしていてください。周りの友人や知人からも「あの男は誰なの?」と聞かれることが多いですね。

何かを信じるときに大切にしていること

「期待をしないこと」です。信じ抜いた先の裏切りって、結局は「期待」の問題だと思うんです。「こうなるはず」と期待すると、それが裏切られたときにショックを受ける。何も求めず、ただただ無垢な気持ちで信じていると、相手の選択を冷静に受け入れられるんですよね。
ですので、私は「自分が信じると決めたから信じる」ようにしています。そうすることで相手の行動に一喜一憂せず、ただその人の選択を尊重できるようになると思うので。もちろん自分に対しても期待はせず、結果を気にせず、あるがままを信じています。

第6話の見どころ

阿南の生い立ちやなぜ検事になったのかといった過去が分かる回になっています。そして他の登場人物に関しても過去が徐々に見えてきます。個人的には、心麦に事情聴取する前に、阿南が心麦と松風さんと対峙するシーンがありまして、松山さんとのやりとりが非常に面白く、楽しくお芝居をやらせてもらいましたので見どころの1つです。

『クジャクのダンス、誰が見た?』の画像

金曜ドラマ「クジャクのダンス、誰が見た?」

「このマンガがすごい!2024」にもランクインした浅見理都の同名漫画を実写化するヒューマンクライムサスペンス。クリスマスイブの夜に元警察官の父親を殺された娘が、遺された手紙を手がかりに真相に迫っていく。

■放送情報
金曜ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』
TBS系にて、毎週金曜22:00~22:54放送
出演:広瀬すず、松山ケンイチ、森崎ウィン、瀧内公美、絃瀬聡一、野村康太、清乃あさ姫、斉藤優(パラシュート部隊)、酒井敏也、酒向芳、藤本隆宏、西田尚美、仙道敦子、原日出子、リリー・フランキー、磯村勇斗
原作:浅見理都『クジャクのダンス、誰が見た?』(講談社『Kiss』所載)
脚本:金沢知樹
プロデュース:中島啓介、内川祐紀、丸山いづみ
演出:田中健太、青山貴洋、福田亮介、棚澤孝義
主題歌:Ado「エルフ」(ユニバーサル ミュージック)
製作:TBSスパークル、TBS
©TBSスパークル/TBS

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