『クジャクのダンス』赤沢刑事の怪しい動きを考察 松風の父・久世正勝とはどんな関係?

『クジャクのダンス』赤沢刑事の動きを考察

 そういえば、春生の姉が春生の遺産に興味を示していた。染田が真実を言えなかったのは心麦の出生の秘密を守ろうとしたからか。いずれにしろ、ドラマの最初に安成の首に紐をかけたのは女性の手であり無抵抗に見えたので、里子の手による心中なのか、それとも愛人のような人物の犯行か。キャストの中で心麦の母親に相応しいキャラを見れば絞られてくる。

 さて相変わらず怪しい動きをしている赤沢夫妻。今回は赤沢の指示で妻・京子(西田尚美)がGPSか盗聴器を仕込んだと思われるお守りを心麦に渡した。赤沢は松風をかなり警戒しているので、2人の会話を聞き出すためか、阿南&カラビナ男から身を守るためか。そして今回も赤沢家ご愛飲のウッドリバー社の水が登場。第4話の提供クレジットのモールス信号「真実の鍵は水の中」とは水死体の染田のことだと思うが、物語の鍵と言わんばかりに、赤沢家が大量に買っている「ウッドリバージャパン(株)」の水が強調される演出が多い。名前から林川の会社なのだろうか。誰が会社を引き継いだのか。また京子は心麦に赤西に秘密にしていることで冗談混じりにへそくりで株をやって大損をしたと言っていたが、水に投資をしていたとか? カルトにハマっていてもおかしくなく、林川と何らかの接点が京子にもあることを示唆していると見える。そもそも、心麦の秘密を赤沢夫妻は共有していて、もし歌が心麦だった場合、春生と東賀山事件に関わった赤沢は名前を変えて春生の娘になった経緯にも関わっているはず。そうなると20億円の行方も知っているはずで、それが赤沢家にあったら「ずっと見てるぞ」に繋がってくるか? そのお金で投資していたなんてことも。

 今回のモールス信号のヒントが「ひみつをまもるしろいねこ」だった。素直に考えれば白い猫が描いてあったお守りのことだが、赤沢と京子が電話をしているときにリビングにいた赤沢の息子で警察官の守(野村康太)が白い猫を抱えていた。春生が言っていた「目星が付いている人物」が赤沢夫妻だった場合、春生を消して守が秘密を守ったという線も。

 今作は考察ドラマではあるが、複雑な親子関係のヒューマンドラマの趣が強いので、真犯人も心麦と複雑な親子関係になりそうな予感もするが、果たしてどうなるのか。

『クジャクのダンス、誰が見た?』の画像

金曜ドラマ「クジャクのダンス、誰が見た?」

「このマンガがすごい!2024」にもランクインした浅見理都の同名漫画を実写化するヒューマンクライムサスペンス。クリスマスイブの夜に元警察官の父親を殺された娘が、遺された手紙を手がかりに真相に迫っていく。

■放送情報
金曜ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』
TBS系にて、毎週金曜22:00~22:54放送
出演:広瀬すず、松山ケンイチ、森崎ウィン、瀧内公美、絃瀬聡一、野村康太、清乃あさ姫、斉藤優(パラシュート部隊)、酒井敏也、酒向芳、藤本隆宏、西田尚美、仙道敦子、原日出子、リリー・フランキー、磯村勇斗
原作:浅見理都『クジャクのダンス、誰が見た?』(講談社『Kiss』所載)
脚本:金沢知樹
プロデュース:中島啓介、内川祐紀、丸山いづみ
演出:田中健太、青山貴洋、福田亮介、棚澤孝義
主題歌:Ado「エルフ」(ユニバーサル ミュージック)
製作:TBSスパークル、TBS
©TBSスパークル/TBS

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