ケイト・ウィンスレット主演・製作総指揮『リー・ミラー』5月公開 予告編&ポスターも

ケイト・ウィンスレットが主演・製作総指揮を務めた映画『Lee(原題)』が、『リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界』の邦題で5月9日に日本公開されることが決定した。
本作は、トップモデルから転身し、歴史的1枚“ヒトラーの浴室”を記録した、20世紀を代表する女性報道写真家で、『シビル・ウォー アメリカ最後の日』主人公のモデルにもなった実在の人物リー・ミラーの数奇な運命を描く実話をもとにした伝記映画。第82回ゴールデングローブ賞主演女優賞、第78回英国アカデミー賞英国作品賞など数々の賞レースでノミネートされた。
1938年フランス、リー・ミラー(ケイト・ウィンスレット)は、芸術家や詩人の親友たち、ソランジュ・ダヤン(マリオン・コティヤール)やヌーシュ・エリュアール(ノエミ・メルラン)らと休暇を過ごしている時に、芸術家でアートディーラーのローランド・ペンローズ(アレクサンダー・スカルスガルド)と出会い、瞬く間に恋に落ちる。だが、ほどなく第二次世界大戦の脅威が迫り、一夜にして日常生活のすべてが一変する。写真家としての仕事を得たリーは、アメリカ『LIFE』誌のフォトジャーナリスト兼編集者のデイヴィッド・シャーマン(アンディ・サムバーグ)と出会い、チームを組む。そして1945年、従軍記者兼写真家としてブーヘンヴァルト強制収容所やダッハウ強制収容所など次々とスクープを掴み、ヒトラーのアパートの浴室でポートレイトを撮り戦争の終わりを伝える。だが、それらの光景は、リー自身の心にも深く焼きつき、戦後も長きに渡り彼女を苦しめることとなる。
製作総指揮を務め、主演としてリー・ミラーを演じたウィンスレットが、20世紀の男性社会に飛び込み、使命を持って写真を撮り続けたリー・ミラーの人生に深く感銘を受け映画化を熱望。8年以上の歳月をかけ、リー・ミラーの知られざる人生の映画化が実現した。
監督を務めたのは、本作が長編映画監督デビュー作となったエレン・クラス。ウィンスレットは、「リーがどのような人物で、戦争写真を撮るという経験が彼女をどう変えたのか、ありのままの真実を伝えたい」と、多数の賞を受賞している著名な撮影監督でもあり、彼女が撮影監督を務めた『エターナル・サンシャイン』以降、親交のあったクラスを本作の監督に抜擢。さらに、マリオン・コティヤール、アンドレア・ライズボロー、アンディ・サムバーグ、アレクサンダー・スカルスガルドら、ウィンスレット自らキャスティングした俳優陣が脇を固めた。
あわせて公開された予告編は、リー・ミラーが南フランスでモデルやア ーティスト仲間と華やかに過ごす時代から始まる。そして写真家に転身し、かつてカバーモデルとして活躍していた『VOGUE』誌へ自らの写真を売り込み、編集者からの嫌味にも怯まず、“写真を撮られる側ではなく、撮る側でありたい”、そして“真実で中身のある記事を書きたい”という強い信念を貫き、写真家としても唯一無二の才能を開花させ、次第に多くの人から支持を得ていく様子が映し出されていく。しかし、1940年、世界は様変わり。世界に迫る脅威はロンドンにも及び、第二次世界大戦の真実を伝えるべく立ち上がるリーと、そんな彼女の前に待ち受ける困難が捉えられている。
ポスタービジュアルには、1945年ヒトラーが夫人と共にベルリンの総統地下壕で自死した当日、ミュンヘンにあるヒトラーのアパートの浴室で、リー自らが被写体となり撮影した瞬間が描かれている。実在するこの1枚は「ヒトラーの浴室のリー・ミラー」として、戦争の終わりを伝えた歴史的一枚である。バスマットに脱いだ泥だらけのブーツ、立て掛けられたヒトラーの写真、そしてお湯をはった浴槽に“普通”に入浴するリーの姿が印象的に写されている。
■公開情報
『リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界』
5月9日(金)全国ロードショー
出演:ケイト・ウィンスレット、アンディ・サムバーグ、アレクサンダー・スカルスガルド、マリオン・コティヤール、ジョシュ・オコナー、アンドレア・ライズボロー、ノエミ・メルラン
監督:エレン・クラス
製作:ケイト・ウィンスレット、ケイト・ソロモン
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
イギリス/2023/116分/英語、フランス語/翻訳:松浦美奈/原題:Lee
©BROUHAHA LEE LIMITED 2023